「リアルは30点」原英莉花は史上4人目の大会連覇へ ショット不調も「気持ちでカバー」

ディフェンディングチャンピオンの原英莉花(はら・えりか)が、26日に開幕するメジャー第3戦「日本女子オープンゴルフ選手権」の公式記者会見に臨んだ。

◆国内女子プロゴルフ メジャー第3戦

日本女子オープンゴルフ選手権 9月26~29日 大利根カントリークラブ西コース(茨城県) 6845ヤード・パー72

 原英莉花が「中学生、高校生の頃から憧れていた舞台」と表現する「日本女子オープン」にディフェンディングチャンピオンとして戻ってきた。開幕前日の25日に公式記者会見に臨んだ。

公式記者会見に臨んだ原英莉花

公式記者会見に臨んだ原英莉花

 福井県の芦原ゴルフクラブ海コースで開催された前年は、最終日を2位に1打差の単独首位から出て「68」で回って通算15アンダー。差を3打に広げて逃げ切り、20年(ザ・クラシックゴルフ倶楽部 キング・クイーンコース)以来の大会2勝目を挙げた。

 以降、原は優勝から遠ざかっており、今季は国内ツアー22戦でトップ10入りは5回。最上位フィニッシュは3月「資生堂レディス」の3位。年間レースは24位につけている。

 69年から続く長い歴史の中で連覇を成し得たのは樋口久子畑岡奈紗勝みなみの3人。大会3勝以上も樋口、畑岡、ト阿玉の3人と、いずれも4人目の快挙が懸かる。

 連覇に向けて「優勝したい気持ちはやはり強いです。何よりもタイトルというのがすごく自分の中で大きなものなので、自分の調子というよりかは気持ちで頑張っていきたい」と意気込んだ。

「気持ちで」という理由にショットの不調がある。長らく試行錯誤を続けているが、「リアルは30点」と、まだ暗いトンネルの中にいる。「ユーティリティーと5番ウッド以外で逆球が出る」といい、最近はアイアンでも逆球に悩まされている。「気持ちでカバーしないと戦えなそうです」というのがいまの本音だ。

「寒暖差が激しくなってきて、振り感が変わっているというのもあると思う。毎週芝の感じが変わったり、抜けの感じが違うとかで、気持ち悪さが出てしまっている。アイアンとドライバーで、逆の球が出るっていうのが狙いにくい」と説明する。

 今年の舞台は53年ぶりとなる大利根CC西コース。総距離は大会史上最長の6845ヤードで、コース難度を示すコースレーティングは、記録の残る2015年以降で最も高い「80.6」という難セッティングとなった。10ホールのパー4のうち6ホールで400ヤードを超える。

 ドライビングディスタンスで14位(250.46ヤード)につけている原でさえ、「ショートアイアンで狙っていけるホールがほとんどない」という“モンスターコース”だ。ショットが不調でも「ミドルアイアン、ロングアイアン、特にセカンドショットの精度、やっぱりティーショットを絶対にフェアウェイに置いていきたい」と気持ちでカバーする。

 ツアー通算5勝のうち3勝がメジャーという大舞台での強さを発揮して、今季初勝利をもぎ取りたい。原は初日、今季3勝の岩井明愛、アマチュアの鳥居さくらとともに12時10分に1番からティーオフする。

原 英莉花(はら・えりか)

1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。2018年プロテスト合格。“黄金世代”の一人として18年から早くもシード獲得し、翌19年には初優勝。20年には日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップと公式戦2冠を達成した。23年はヘルニア手術を乗り越え、日本女子オープンを2度目の制覇。NIPPON EXPRESSホールディングス所属。

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