原英莉花「スパイクレスを好きになったきっかけがフットジョイ」 新作「ProLite」をテストした女子プロたちの印象は?

6月になると女子ツアーの会場でもクラブやシャフトのテストをするメーカーが増えますが、2024年6月20~24日(※悪天候のため、月曜日まで実施)で開催された「アース・モンダミンカップ」では人気シューズブランドのフットジョイが女子プロにフィッティングを行っていました。取材すると女子プロがシューズに求める性能、新モデル「ProLite」の特長、さらにフットジョイのシューズがなぜ世界中のツアーで使用率No.1を記録しているのかがわかってきました。

原英莉花「横ブレしなくていいですね」

 2024年6月20~24日に開催された「アース・モンダミンカップ」で、原英莉花と渡邉彩香がフットジョイの新作シューズ「ProLite(プロライト)」のフィッティングを行っていました。

 その様子を取材すると、女子プロがシューズに求める性能、新モデル「ProLite」の特長、さらにフットジョイのシューズがなぜ世界中のツアーで使用率No.1を記録している理由が垣間見えました。

会場でフットジョイのゴルフシューズ「ProLite」を女子プロたちが試し履きをした

会場でフットジョイのゴルフシューズ「ProLite」を女子プロたちが試し履きをした

「ProLite」を履いた原英莉花(シューズ契約フリー)は以下のように話します。

「サイドの感じが横ブレしなくていいですね。もともと私はスパイクレスが苦手だったのですが、フットジョイのスパイクレスは滑らなくてしっかりと地面をかんでくれます。スパイクレスを好きになったきっかけがフットジョイです。『ProLite』もそういう感じがします」(原)

 ツアーでスパイクレス旋風を巻き起こしたのが2016年のフットジョイ「プロ SL」でした。当時はまだスパイクシューズを履く選手が多かったPGAツアーでしたが、スパイクレスの「プロ SL」が大ブームを起こします。その影響で日本をはじめ世界中のツアーで「プロ SL」を履く選手が急増。今では、プロがスパイクレスシューズを履くのがスタンダードになりました。

ソール形状が大幅に進化

 新作の「ProLite」もフットジョイのスパイクレステクノロジーを継承していますが、メーカー担当者はソール形状が大幅に進化していると話します。

フットジョイの新モデル「ProLite」

フットジョイの新モデル「ProLite」

「ソールが波型形状になっているため横方向のブレが感じにくいです。さらにシューズの外周部分にサイドスタビライザー(シューズ外側の下にある部分)をつけることによって横方向のブレを防止しています。このソール形状だと芝がつまりにくいので、クラブハウスに入る際のエアガンが楽になるというのもオススメポイントです」(フットジョイ担当者)

 すでに試合で「ProLite」を履いている渡邉彩香(シューズ契約フリー)も横ズレに対する強さを気に入ったようです。

「5月の『ブリヂストンレディス』から履いています。私は、軽くてランニングもできるようなシューズが好きなので、(新シューズは)軽さも抜群ですし、スパイクレスなのにグリップ力もあります。横ズレが気になったこともありません。もともと、フットジョイのシューズはグリップ力が高いと感じています」(渡邉)

「ProLite」はフットジョイの中でも最軽量のカテゴリー。それでもグリップ力は十分のようです。

日本の女子ツアーでも使用率が向上している

 他の選手にも話を聞くと同じようにグリップ力の高さを感じていました。

「ProLite」を履く、村田理沙(左)と須江唯加(右)

「ProLite」を履く、村田理沙(左)と須江唯加(右)

「軟らかいのに足がしっかりと固定されている感じがします。バランスがとりやすくて、グリップ力もあります。軽くてクッション性もあるので、歩きやすい。ゴルフは歩くスポーツなのでシューズはとても大事なアイテムです」(村田理沙)

「私は小さい頃からフットジョイしか履いたことがありません。『ProLite』は軽くて歩きやすい。シンプルなデザインも好きです。これまで傾斜で滑った経験がないのですが、それもフットジョイのおかげです」(須江唯加)

 PGAツアーでは使用率No.1を記録しているフットジョイですが、最近は日本の女子ツアーでも使用率が高くなってきています。2021年ごろまではナイキシューズの使用率が圧倒的で、40~50%の選手がナイキを履いていました。それが22年になると、1位はナイキのままですが、2位のフットジョイがシェアを伸ばして急接近。23年は1位フットジョイ、2位ナイキと逆転しました。

 その要因の一つがフットジョイの精度の高いフィッティングです。フットジョイ公認の熟練シューフィッターが、女子ツアーの会場やアマチュア競技会でもフィッティング活動を積極的に行うようになりました。

 20年ごろまでは女子プロに話を聞いても「フットジョイは男子のシューズというイメージでハードルが高そう」という声もありました。しかし、フィッティングをしてもらうことで、本当に自分に合ったシューズを見つけることでき、使用者がどんどん増えていきました。

 このような地道な活動が、フットジョイが世界中で使用率No.1を続けている理由なのかもしれません。

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