【CS出場チーム紹介②】アルバルク東京「万全な状態で昨季のリベンジへ」

レギュラーシーズン上位8チームによる「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2023-24」がいよいよ幕を開ける。本稿ではチャンピオンシップの出場チームを紹介。2チーム目はアルバルク東京をピックアップする。

 デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ体制2年目のアルバルク東京は、最終節の2試合を残して東地区2位が確定した。順位だけ見れば昨シーズンと同じだ。しかし、第35節終了時点で46勝を積み上げ、Bリーグ8年目でチーム最高勝率を更新した。

 最大の武器であるディフェンスは、58試合を消化した時点で1試合平均69.9失点。チームにはたとえオフェンスが機能しなくても、守り勝つという共通意識があるが、フィールドゴール成功率は46.1パーセントとB1で4位の数字を記録する。セバスチャン・サイズ、レオナルド・メインデル、テーブス海という各国を代表する選手が得点を引っ張り、守備ではベンチメンバーの橋本竜馬、アルトゥーラス・グダイティスの存在も大きい。

「60試合の長いシーズンは、私にとって初めての経験でチャレンジングでした。毎節違う相手と戦うことは楽しみでしたけど、ケガ人が出たことで波がありましたし、非常に難しかったとも感じています」

 1年前、日本で初めてのレギュラーシーズンを戦い抜いたアドマイティスHCはそう語っていた。迎えたチャンピオンシップではセミファイナルで千葉ジェッツに完敗。大舞台を前に、主力にケガ人が出たこともあり、モヤモヤが残る終戦となってしまった。

 だが、今シーズンは違う。ここまで大きなケガ人を出すことなく、負傷により開幕に出遅れた平岩玄も調子を上げてきた。第35節の本拠地最終戦でもライアン・ロシターに休養日を与え、4試合連続で欠場中のサイズも最終節での復帰へ向け調整を図っている。

「チャンピオンシップにピークを持っていくことが重要」。指揮官は開幕前からそう話しており、昨シーズンの苦い経験を経て、いかにシーズンの最終盤にベストな状態を持っていけるかということにも力を注いだ。すべては優勝するためであり、フルメンバーで挑めば頂に立てるという揺るぎない自信があるからだ。

■KEY PLAYER/SG #75 小酒部泰暉

ディフェンスに定評がある小酒部はエースキラーの役割も担う [写真]=B.LEAGUE

 今シーズンは同じシューティングガードの田中大貴サンロッカーズ渋谷へ移籍。小酒部泰暉は「大貴さんが抜けた分、自分がステップアップしなければいけない」という思いで開幕を迎えた。

 中盤戦以降はほぼスタメンに定着し、司令塔のテーブスとともに全58試合に出場。「役割は今までと変わらず、ディフェンスで相手のキープレーヤーを抑えること」と、ディフェンスの要としてコートに立つ。よりフィジカルな守備が求められるチャンピオンシップでも、ニヤリと笑うエースキラーを見たい。

文=小沼克年

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