鈴木、パルマの正守護神=「武器は通用」語学も学ぶ―イタリア・サッカー
【パルマ(イタリア)時事】サッカーのイタリア1部リーグ、パルマに今夏加入した日本代表の鈴木彩艶が、開幕から正GKとしてゴールマウスを任されている。退場と出場停止処分の1試合を除く9試合にフル出場。イタリア語を学びながら仲間とコミュニケーションを取り、高いレベルで研さんを積んでいる。
4日のジェノア戦は霧で視界が悪い中、前半終了間際と後半開始直後に、ジャンプしながら右手で好セーブ。試合終盤、鋭いシュートに反応してはじいたボールを押し込まれ、0―1で敗れた。9試合勝利から遠ざかり、14位と苦戦が続いても、「まだまだこれから。失点を減らせば、もっと勝利が見えてくる」と前向きだ。
ガーナ出身の父を持ち、高い身体能力を備える22歳。J1浦和から昨夏にベルギー1部のシントトロイデンに移り、順調に階段を上っている。パルマは1913年創設のクラブをルーツとし、かつて元日本代表の中田英寿もプレー。2015年に破産宣告を受けたが、4部からはい上がり、今季は4季ぶりにイタリア1部に復帰した。
ロングキックが何度も好機の起点となり、「武器は通用している」と手応えを語る。家庭教師からイタリア語を勉強し、ピッチ上では英語も織り交ぜ、「単語をしっかり伝えられているし、味方からのコミュニケーションも受け取れている」と早くも適応。日本の躍進のためにも、若き守護神の成長は欠かせない。
11/07 05:47
時事通信社