巨人の菅野「向こうでプレーする」＝米大リーグ挑戦を表明

プロ野球巨人の菅野智之投手（３４）が５日、今オフに海外フリーエージェント（ＦＡ）権を行使して米大リーグ移籍を目指す意向を明らかにした。米メディアの報道を受け、東京ドームでの全体練習後に「向こうでプレーするという気持ちでいる。こういう報道で知ってしまった人に申し訳ない」と話した。
菅野は２０２０年シーズン終了後にポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指したものの、契約合意に至らず断念。その後も米国でのプレーに憧れを持ち続けたが、けがにも苦しみ成績を大きく落とした。
今季は１５勝３敗と復活してリーグ優勝に貢献。最多勝利も手中にし、胸を張れる成績を残した。今月１１日には３５歳となり、年齢的にも夢舞台に挑む最後のチャンスと言える。「２０年に行けなかった時のことが、ずっと僕の中にあった」と明かした。
今季を含む５度のリーグ制覇に貢献した。吉村禎章編成本部長は「彼の意思は尊重してあげたい」と話し、球団としても背中を押す方針だ。
チームは１６日からのクライマックスシリーズ（ＣＳ）ファイナルステージに向け、着々と準備を進める。菅野は「チームの大事な時期に申し訳ない。今は日本一になることしか考えていない」と語気を強めて言った。

◇菅野智之の略歴
菅野智之（すがの・ともゆき）神奈川・東海大相模高から東海大を経て、ドラフト１位で２０１３年に巨人入団。２桁勝利が９度で、昨季までに３度のセ・リーグ最多勝を獲得し、最優秀防御率は４度。１４、２０年に最優秀選手、１７、１８年には沢村賞を受賞した。１７年ＷＢＣ日本代表。巨人前監督の原辰徳さんは伯父。１８６センチ、９５キロ。右投げ右打ち。３４歳。神奈川県出身。