ヘビー級の高山秀峰が初回秒殺TKO 来年の1000万円賞金大会Vに意欲見せる

1回TKO勝利の高山秀峰 (カメラ・堺 恒志)

◆プロボクシング 「フェニックスバトル125」▽ヘビー級4回戦 高山秀峰―河瀬啓吾(21日、東京・後楽園ホール)

 ヘビー級のノンタイトル4回戦は高山秀峰(スパイダー根本)が河瀬啓吾(金田)に初回TKO勝ちした。

 戦績は32歳の高山が4勝(3KO)1敗、33歳の河瀬が3勝(1KO)1敗。

 高山が衝撃の“秒殺”だ。上体を振ってリズミカルに動く河瀬を右強打で止めてワンツー。強烈な右フックがジャストミートし、河瀬が大の字に。危険を察してレフェリーがすぐに試合を止めた。開始ゴングからわずか32秒で高山は勝ち名乗りを受けた。

 「今日イチのパンチが決まりました。一番良いフォームでのパンチで、距離もベスト。ゴルフのドラコンで大きく飛ばすくらいの手応えでした」と、ドライビングコンテストで飛距離394ヤード(約355メートル)を誇るパワーの持ち主は会心の“ショット”に舌もなめらか。前回の試合では102キロだったが、今回は練習の段階から「100を切るようにしていた。97~98キロくらいだと、長いラウンドもできるし、パワーも損ねないので」と話し、今回は98・8キロ。ほぼ狙い通りのコンディションでリングに上がった。

 2021年11月のデビュー戦で初回TKO勝ち。2戦目は22年8月、クロアチア国籍でプロボクシングのリングに上がった2012年ロンドン五輪柔道男子100キロ超級金メダルの石井慧(リングネームはサトシ・イシイ)に判定負けしたものの、その後連勝した。この日は、石井も応援に駆けつけ、祝福を受けた。

 来年には優勝賞金1000万円のボクシング・アジアヘビー級トーナメントが開催される。4勝までの選手が出場できるといい、高山は「日本ランキングも狙いたいが、トーナメントに出て優勝したい。楽しみです」と意欲十分。22日には韓国で、元K―1戦士の星龍之介(大橋)がプロボクシングデビューするが、高山は星のプロテストの相手を務めた。「星選手はパンチが硬い」と警戒するとともに「一緒に日本のヘビー級を盛り上げていきたい」とエールを送っていた。

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