小林陵侑、世界選手権の初タイトルに照準…同じ28歳の楢崎智亜とイベント共演で互いに刺激

スイスの時計ブランド「ノルケイン」のトークイベントに出席した(左から)小林陵侑、楢崎智亜

 ノルディックスキー・ジャンプ男子で2022年北京冬季五輪金メダルの小林陵侑(チームROY)は15日、都内で公式アンバサダーを務めるスイスの時計ブランド「NORQAIN(ノルケイン)」のイベントに、スポーツクライミング男子で五輪2大会代表の楢崎智亜とともに出席した。1996年生まれの2人が「チャレンジ」などをテーマにトークを展開し、共闘を誓った。

 13日に同社のアンバサダー「ノルケイナー」に就任した陵侑は、左腕に時計を身につけて黒のクールな装いで登壇。マイクを強く握ると「(今季は)世界選手権で勝ったことがないので、そこでの(金)メダルがほしい」と掲げた。22日開幕のW杯リレハンメル大会(ノルウェー)から始まる24~25年シーズン。来年2月開幕の世界選手権(ノルウェー・トロンハイム)初制覇挑戦を最大の目標に据えた。

 2度目となった今夏のパリ五輪では予選10位で表彰台に届かなかった楢崎は「今までで一番強いクライマーになる。(28年)ロス五輪に向けては1年目なので、いかに基礎のレベルをあげていけるかということを意識する」とこちらも新たな気持ちで挑戦に出る。来年の世界選手権では、19年以来の頂点に向かっていく。

 96年生まれ28歳の2人。互いに敬語を使っていたが、イベント終盤には肩を組んで写真に収まるなど徐々に距離を縮めた。陵侑は「ちょっと(自分より)年上かなと思った」と対面した印象を語った。楢崎が「競技は違うけど、目標を持って挑戦し続けている仲間と会えてうれしい」と言えば、陵侑もうなずいた。

 陵侑にとっては、五輪2連覇がかかる26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンの開幕が迫る。楢崎も4年後のロサンゼルス五輪への基盤を築くシーズン。刺激し合った2人のチャレンジが始まる。

ジャンルで探す