【マイルCS】外差しこそVへの近道!驚異的な切れが武器のジュンブロッサムにルーキー記者が注目
◆第41回マイルチャンピオンシップ・G1(11月17日、京都競馬場・芝1600メートル)
第41回マイルCS・G1は17日、京都競馬場の芝1600メートルで行われる。1週間を通して様々な角度から勝ち馬を探る「考察」は、今年入社し、中央競馬担当になったルーキー山本理貴記者が担当する。外から爆発的な末脚を発揮する馬に魅力を感じている同記者は、レースの傾向なども加味しながら富士Sを快勝して大舞台に挑むジュンブロッサムに注目した。
競馬記者歴5か月ながら今回は考察を担当することになった。とにかく自分のできることをやるしかない。まず過去のレース映像をしっかりチェックすることから始めた。そのなかで印象的だったのが勝ち馬には外から追い込んでくる馬が多く、決め脚があるということ。特に21年のグランアレグリア、22年のセリフォス、昨年のナミュールという近3年は強烈だった。
この5か月で多くのレースをリアルタイムで見るようになって、最も魅力的に映るのが直線で外から末脚を爆発させるスタイルだ。なかでも府中の長い直線を突き抜けた天皇賞・秋のドウデュースは鮮烈だった。同馬を管理する友道調教師は今回も末脚自慢のジュンブロッサムを送り出す。話を聞きたいと思い、調教スタンドから坂路へ足を運んだ。
トレーナーも外差し傾向が強いことを感じていた。21、22年は阪神開催だったが、京都では「やっぱり(直線手前の下り)坂で勢いがつくし、そのままの勢いでこられるのが大きいんじゃないかな。長い距離よりもマイルのほうがよりスピード勝負になるから」。コース形態を踏まえた説明には、キャリアの浅い記者をホッとさせてくれるような説得力があった。
ジュンブロッサムは富士Sを上がり33秒1の末脚で外から差し切り。昨夏以降、良馬場のマイル戦では6戦中4戦で上がり32秒台という驚異的な切れがある。「ようやく前回はいい競馬をした。本番でものびのびと走らせて外から脚を伸ばす形で。最後は確実に伸びてくるから」と友道師。前走のような競馬ができれば当然、面白い存在だ。
外差しこそVへの近道―。指針は決まったものの、一筋縄ではいきそうにない。今年はここ2年の勝ち馬2頭に、マイルに矛先を向けてきたブレイディヴェーグなど出走予定馬17頭中13頭が重賞ウィナーという好メンバー。また、欧州マイルG13勝のチャリンが外国馬としては13年ぶりに参戦する。本当に頭を悩ませる1週間となりそうだが、できる限りの取材と考察で納得のいく結論を出したい。(山本 理貴)
11/11 05:30
スポーツ報知