世代NO1ルーキーの青学大・折田壮太が全日本大学駅伝3区でデビュー「優勝に貢献したい」

全日本大学駅伝前日の最終調整でキレ味鋭い走りを見せた青学大ルーキーの折田壮太(左)。原監督は快走を期待した

 今季の学生3大駅伝第2戦、全日本大学駅伝は11月3日、名古屋市熱田神宮西門前スタート、三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前ゴールの8区間106・8キロで行われる。6年ぶり3度目の優勝を狙う青学大はレース前日の2日、名古屋市内で最終調整した。3区(11・9キロ)に登録された期待のルーキー折田壮太はキレのいい走りを見せ、原晋監督(57)は「快走してくれるでしょう」と期待を込めて話した。

 兵庫・須磨学園高出身の折田は5000メートル日本高校歴代2位(13分28秒78)の自己ベストを持ち、今春、世代NO1ルーキーとして青学大に入学。春先は好調だったが、夏前に体調不良に。今季開幕戦の出雲駅伝(10月14日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)では登録メンバーから外れた。「出雲駅伝は(東京・町田市の)選手寮で、みんなと一緒にテレビで見ていました。優勝できずに、チームの一員として悔しかったです。全日本大学駅伝では走って優勝に貢献したいと強く思いました」と折田は落ち着いた表情で話す。

 10月以降、本来の力を取り戻し、伊勢路では序盤の重要区間に抜てきされた。「目標はチームの優勝に貢献する走りをすることです。区間順位は何番でもいいです。逆に、区間賞が取れたとしてもチームが優勝できなかったら意味はないので」と折田は「チームファースト」の姿勢を強調した。

 タスキを受ける2区には、今季絶好調の鶴川正也(4年)が登録されている。練習の最後に、その鶴川の隣で入念にストレッチをした折田は「鶴川さんが得意のラストスパートでトップでタスキを持って来てくれることをイメージしています」と笑顔を見せた。

 昨年の全国高校駅伝ではエース区間の1区(10キロ)で日本人最高タイの28分48秒の好記録で区間賞を獲得。ロードも得意としている。世代NO1ルーキーの大学駅伝デビューは、チームの枠を超えて、大会そのものの見所のひとつになる。

 今大会は、出雲駅伝で終盤まで激しい先頭争いを演じた末に、優勝した国学院大、2位の駒大、3位の青学大の「3強」が優勝争いの中心になる。出雲駅伝4位の創価大、同6位の早大、同7位の城西大、さらには今年の箱根駅伝13位で出雲駅伝には出場できなかった中大なども序盤に流れに乗れば優勝争いに加わる力を持つ。

 全日本大学駅伝は2018年から区間割が大きく変更され、7区が2番目に長い17・6キロ、最終8区が最長の19・7キロとなった。駅伝は「先手必勝」が鉄則だが、主力選手を序盤の区間に投入するか、終盤の長い区間に残すか、各校の戦略も大会の見所となる。

 全日本大学駅伝の大会ルールでは、出場各校が10月9日に選手16人を登録。その中から10月31日正午までに1~8区の選手と補欠5人を登録。レース当日の午前6時30分まで区間登録選手と補欠登録選手を3人以内、交代できる。

 青学大の区間登録選手と補欠は以下の通り。

▽1区( 9・5キロ)宇田川瞬矢(3年)

▽2区(11・1キロ)鶴川 正也(4年)

▽3区(11・9キロ)折田 壮太(1年)

▽4区(11・8キロ)黒田 然 (1年)

▽5区(12・4キロ)田中 悠登(4年)

▽6区(12・8キロ)白石 光星(4年)

▽7区(17・6キロ)若林 宏樹(4年)

▽8区(19・7キロ)塩出 翔太(3年)

▽補欠        太田 蒼生(4年)

           野村 昭夢(4年)

           黒田 朝日(3年)

           平松 享祐(2年)

           安島 莉玖(1年)

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