まるでかしまし娘!兵庫大4年生トリオ「最後は笑って」目指す富士山駅伝初切符…全日本大学女子駅伝27日号砲

ポーズをとる兵庫大の(左から)福永、長岡、白井

◆兵庫大3年ぶり3回目

 全日本大学女子駅伝対校選手権は27日、宮城・仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台発着の6区間38・0キロで行われる。スポーツ報知では注目校を3回で連載。初回は兵庫大。前回出場した3年前、1年生ながらそれぞれ1区、3区、6区を走った長岡あず主将、福永愛佳、白井かすみ(いずれも4年)が最高学年となり、明るさでチームをけん引する。上位12位までに与えられる、全日本大学女子選抜駅伝(富士山駅伝、12月30日)の初切符獲得を目指す。

 3回目出場の兵庫大は、4年生3本柱を軸に過去最高の12位以内を狙う。初出場の19年は21位、長岡主将らが1年生だった21年は17位。姫路商出身の長岡、須磨学園出身の福永、神港学園出身の白井の3人が先頭に立って目指すのは、今大会上位12位までに与えられる富士山女子駅伝の初切符だ。「最後の年こそ絶対に行きたい」と長岡主将は気合十分だ。

 樽本つぐみ監督(56)はチームの軸となる3人を「走り以外の時はずっとにぎやかで、かしまし娘のよう」と昭和の姉妹漫才トリオに例える。5月の関西インカレでは5000メートルで長岡が3位、福永が8位。3000メートル障害で白井が2位。指揮官が「他大学に兵庫大4年生がしっかり走れる姿を見せられた」と手応えを感じたように、全日本予選を兼ねた9月の関西学生対校女子駅伝では過去最高の3位入賞。3年ぶりの大舞台への切符を手に入れた。

 休日も一緒に買い物へ行くという仲良しな3人。2年時から主将の長岡は背中で引っ張り、1年時からアンカー6区を任される白井が言葉で鼓舞。2年時に不調で「引退まで考えた」という福永は、その経験から悩める選手に声をかける。樽本監督が「3人でうまくチームをまとめてくれている。いなくなってしまった後が心配」と話すほどだ。

 4年生トリオにとって最後の杜(もり)の都。福永が「3人でなければやってこられなかった。最後は笑ってゴールで会いたい」と願えば、白井は「ライバル視したこともあったが、この2人がいたから頑張ってきた。最後は笑って」と呼応する。長岡主将も「集大成。最低でも12位以内に入って富士山の出場権を取りたい」と意気込む。4年間の苦楽をタスキに込め、兵庫大の新たな歴史の扉を開く。(森口 登生)

 ◆兵庫大 1921年、前身の太子日曜学校を創始。23年、須磨太子館(学園)創設。51年、法人名を学校法人睦学園に改称。95年に大学設置。所在地は兵庫・加古川市。現代ビジネス、健康科学など5学部。2010年に女子駅伝部創部。部員はマネジャー含め12人。同部の主なOGは大東優奈(元天満屋)、清水里名(ノーリツ)。

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