北口榛花「ケーキ屋の娘でよかった」 パティシエの父特製の「金メダルタルト」に舌鼓

パティシエの父が手作りした特製「金メダルタルト」を試食する北口

 パリ五輪陸上女子やり投げ金メダルの北口榛花(JAL)が13日、故郷の北海道旭川市で凱旋パレードを行い、約4万8000人の市民らを集めた。パレード後、父がパティシエで勤めているアートホテル旭川で、父特製の「金メダルタルト」を試食した。

 五輪で金メダルを獲得したご褒美としてお手製のスイーツを考えていた父に、北口が「金メダルを模したタルトがいいんじゃないか」と提案した。

 特製タルトはフランスの定番菓子のガレット・ブルトンヌをタルトの土台にして、かぼちゃのレアチーズで金メダルをデザインした。中央にはかぼちゃと相性が良い小豆かのこ、北口が練習拠点とするチェコで親しまれるスパイスクッキーを六角形に焼き上げた。直径20センチ、高さ5センチのサイズで、フランス、チェコ、日本と北口に関係する国の菓子を組み合わせた。

 一点もののタルトにナイフを入れて、フォークで口に含むと満面の笑み。出来栄えの採点を聞かれ、「娘なので辛口でいくんですが…」と笑い、上部の「金メダルおめでとう」と書かれた六角形のクッキーを指さし、「ここがもうちょっとおしゃれだったら」と指摘。「95点。味はすごく私好みでした」と語り、笑わせた。

 年に一度、父に好きな物を作ってもらうことから始まった。高校時代にやり投げで高校日本記録を更新した際はシャインマスカットのタルトを作ってもらったという。世界の頂点の戦いを制した後のご褒美スイーツを堪能し、「ケーキ屋の娘でよかったなと思えるのが今この瞬間。自分の好みのものだけでケーキを作ってもらえるのは、どのお父さんでもできることではないと思う。すごくうれしい」としみじみ語った。

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