デンソーが新本拠の福島・郡山市で開幕白星…SVリーグ女子

第1セット、2連続得点を奪い笑顔を見せるモンチベレル・ロザマリア(右から3人目)らデンソーの選手たち

◆バレーボール▽大同生命SVリーグ デンソー3―0A山形(12日・福島トヨタクラウンアリーナ)

 開幕し、デンソーがA山形を3―0のストレートで下した。ブラジル代表で今夏のパリ五輪に出場し、銅メダルを獲得したモンチべレル・ロザマリア(30)が19得点の大活躍。今季、愛知県西尾市から福島県郡山市に本拠地を移転し、福島県民の応援を力に変えたチームが、新たな歴史を踏み出す初白星をつかんだ。

 新リーグ、新本拠地での開幕戦でデンソーが快勝した。第1、2セットは序盤でリードを許しながらも粘り強くボールをつなぎ逆転。第3セットは自分たちの流れで得点を積み重ね、逃げ切った。約720人の観客とともに初勝利を挙げた辻健志監督(50)は「福島県民とともに戦おうと誓ったなかで、勝利できてうれしく思っています」と喜びをかみしめた。

 頼れるアウトサイドヒッター・ロザマリアのスパイクに歓声が上がった。劣勢だった第1セットの9―10に自身のブロックからチャンスボールとすると、強烈なスパイクをたたき込み同点。チームはその後に6連続得点を奪い一気に突き放した。シーソーゲームとなった第2セットでは完璧なバックアタックを披露。「自分の武器としているスパイクで、チームに貢献できてよかった」とほほを緩めた。

 SNSで181万人のフォロワーがいるブラジル人は、2年目となる日本での暮らしに「慣れた部分もある」というが、「いつもチャレンジャーの気持ちを忘れず」日々調整してきた。自身がポリシーとしている「諦めない意識を自分で高め、その姿勢をチームメートに見せながら今シーズン戦いたい」と決意を新たにした。

 13日にはA山形との連戦(福島トヨタクラウンアリーナ)が待っている。セットを重ねるごとに相手の得点を増やされたこともあり「相手の方が対応をしっかりできていた。もう一段ギアを上げて戦いたい」と指揮官。気を引き締めて試合に臨み、連勝を目指す。

(山崎 賢人)

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