琴桜、珍しい一番制し勝ち越し 立行司・式守伊之助の軍配返らないまま立ち阿炎を押し出す

琴桜(左)は押し出しで阿炎を下し勝ち越しを決めた(カメラ・池内 雅彦)

◆大相撲 ▽秋場所14日目(21日、東京・両国国技館)

 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)が珍しい一番を制し、勝ち越しを決めた。立行司・式守伊之助の軍配が返らなかったが、相手の関脇・阿炎(錣山)とともに立ち、突き合いに。回り込む阿炎を冷静に追いかけ、押し出した。最後の塩をまく前に呼び出しからタオルを渡されており、制限時間いっぱいの認識だったという。

 14日目の給金直しに「目標はそこじゃないので、満足してはいけない」と自らに厳しく話した。千秋楽に向けては「自分らしい相撲を取りきれるように」と気合を入れ直した。

 埼玉栄高の1学年先輩の元大関・貴景勝が現役を引退。「最後は同じ地位に立てて、うれしかった。自分が言うのも何ですが年も近いので、残念というか寂しい。先輩、後輩関係なく誰にも負けないようにやっていた。その姿勢を見習ってやっていきたい」と話していた。

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