ブレイキンSHIGEKIXが母校でダンス授業 卒業文集に「織田信長になりたい。四年の一件は本能の変」

母校の生徒の前でブレイキンを披露する半井重幸(SHIGEKIX)(カメラ・馬場 秀則)

 パリ五輪で新競技として行われたブレイキン日本代表の半井重幸(ダンサー名・SHIGEKIX、22)=第一生命保険=が19日、母校の大阪狭山市立第七小学校を訪問し、挑戦することの大切さを語った。また、講義後には全校生徒にブレイキンの授業を行った。

 講義ではブレイキンとの出会いや、10歳から国際大会に出場していたことを話し、「大人相手に僕が小学、中学の年齢で戦う大会が多かった。僕はめちゃくちゃ小さくて、相手は大きくて筋肉あって、怖くて。それでも、戦わないといけない。自分いける!って。子どもの僕が大人たちを倒していくのをみんなに見せたいと思ってそれがモチベーションにつながっていた」と、小学時代の思いを明かした。

 子どもたちには、夢や目標をかなえるために「頭でイメージすること」が大切と伝え、「僕は7歳のブレイキンに出会った時から、5年後を想像して練習していた」と話した。今後の目標には「オリンピックに出場して満足せず、今後も全日本とかに挑戦して。オリンピックでは悔しい結果になった。戦った相手を実力つけて倒す。僕が倒す姿を見せながら、エール、エネルギーを与え続けたい。僕はブレイキンに出会って目の前の景色が変わって、キラキラしてた。みんなにそれを感じてもらいたい。それも大きな目標」と強く語った。

 児童からの質問には「ブレイキンをやめようと思ったことはありますか?」と聞かれ、「今まで一度もやめたいと思ったことはない」と即答。続けて、「好きだからやっている。やりたくないはない。好きじゃなくなったら、やりたくなくなるけど、好きだからやめられない。落ち込むことはあるけど、一生懸命やっている証拠。悔しいこともバネに頑張るようにしてます」と、小学生相手でも丁寧に回答した。

 講義終盤では6年の担任だった森大輔先生と英語を教わった石田直伺先生がサプライズで登場。森先生にはSHIGEKIXが卒業文集で「自分はずっと織田信長のようなチャレンジ精神のある人になりたい。四年の一件は本能寺の変、本能の変だ」と書いたことを明かされ、照れ笑いを浮かべた。

 「四年の一件」とは、「4年時に担任の先生が昔、ブレイクダンスをしてた。その先生にあってこんな姿見せられないと。ブレイクダンスやってる子がこんな子と思われたくなかった。考え方や、学校に来る気持ちが変わった。それで、『四年の一件』と書いた」と当時を思い出しながら説明。「歴史をぶっ込んだのは図書室でそんな本を読んでたからと思う。本能寺の変と、本能で物事が変わったと言いたくて、締めくくった(笑い)。チャレンジ精神がある人になりたいと思って書いた」と笑顔で振り返った。

 

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