気づいたら同じ色の服ばかり…少し色を足すだけで、着こなしの幅がグッと広がる!人気スタイリストが教える、グレーや黒に合う色の選び方・合わせ方

(写真◎photoAC)
「洋服はたくさんあるのに、今日着たい服がない」「買った服を上手く着こなせない」という悩みを抱えている方は多いはず。「選び方のコツがわかれば、自然とおしゃれになれる」と話すのは、プロのスタイリストとして活躍する植村美智子さん。今回は、植村さんの著書【マイナビ文庫】『洋服の選び方 自分に似合う、洋服のかたちと色がわかる』より、洋服の色の選び方、合わせ方についてご紹介します(イラスト◎米山夏子)

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【書影】プロのスタイリストが教える、自分に似合う「洋服選びのコツ」 マイナビ文庫『洋服の選び方 自分に似合う、洋服のかたちと色がわかる』

色の選び方、合わせ方を知って幅を広げよう

「基本色」と「効かせ色」、コーディネートを作るうえで大切なキーワードです。「基本色」とは、ネイビー、ベージュ、グレーなどのいわゆるベーシックカラーで、安心する、落ち着く色のこと。

「効かせ色」とは、赤、黄、ピンクなどのカラフルで、気分が上がる、いまを感じさせる色のこと。

色の合わせ方は、「基本色×基本色」、「基本色×効かせ色」の2パターンがおすすめです。「基本色×基本色」の組み合わせは、異なる色の組み合わせ(ネイビー×ホワイト、ホワイト×ブラックなど)と、グラデーションの組み合わせ(グレー×ブラック、スノーホワイト×オフホワイトなど)が考えられます。

「基本色×効かせ色」は、ベージュ×レッド、グレー×イエローなど、個性を出すカラフルな色を取り入れた着こなしです。安心して着られる「基本色」をベースにすることで、自分らしさをキープしながら着こなしを作ることができます。

「効かせ色」を取り入れることに抵抗がある方は、組み合わせのコントラストを弱めてみるといいでしょう。

たとえば赤いニットに白いボトムを合わせるとコントラストは強く、派手な印象に仕上がりがちですが、赤いニットにベージュのボトムを合わせるとコントラストは弱まり、落ち着いた印象にまとまります。

服で「効かせ色」を取り入れることができない方は、バッグやシューズなど、小さな面積でも有効です。

安心できる色も大切ですが、似合う色、好きな色を知っているとコーディネートの幅はぐんと広がります。

基本カラー●グレー

選び方を間違えると、たちまち地味モードに転じてしまうグレー。定番ですが、危険と隣り合わせの色です。ライトグレーならカジュアルに、ダークグレーならマニッシュさを、シルバーグレーならエッジの効いたおしゃれに効果があります。

●グレー×イエロー
スタイリッシュなシーンに

難易度高めに見えますが、グレーとパステルは好相性。トップスでは抵抗のある方も、イエローやライトブルーも、スカートなら顔から遠いのでトライしやすいでしょう。

●グレー×カーキ
こなれカジュアル

おしゃれな色合わせです。主張しない色同士なので、気合いを入れずに取り入れることができます。ワイドなボトムはメンズライクに、タイトなボトムならフェミニンにまとまります。

自分の肌に馴染むグレーを見つける

ベストグレーが見つかれば、幅広く使える安心色。

カジュアルにもモードにもコンサバにも合う懐の深いグレー。しかし似合うグレーを探さないと、ぼんやり寂しい印象を与える、実は危険な色なのです。

自分の肌に馴染むベストグレーが見つかれば、重宝すること間違いなし。

●グレー×ブラック
マニッシュスタイル

トップスが明るいグレー、ボトムがブラックは、バランスのとりやすい色合わせです。黒の分量が多くなると重たくなるので、スキニーなど細いシルエットのものがきれいにまとまります。

●グレー×ネイビー
カジュアルベーシック

たとえばざっくりニットとガウチョパンツの組み合わせ。グレーとネイビーという、安心色同士のコーディネートなら、ともに流行アイテムでも喧嘩することなくしっくり馴染みます。

基本カラー●BLACK

スミ黒から漆黒まで、色の濃淡はもちろん、生地で印象が大きく変わります。サテンやガラスレザーなど艶感があると強く、麻やニットなどさらりとした生地だとやさしい印象に。ベースカラーでもあり、主役カラーともなりうる強い色です。

●ブラック×ベージュ
ふんわり軽やかベーシック

強いイメージの黒ですが、ベージュのスカートと合わせると女性らしい雰囲気に。チュールスカートでもパンツでもきれいにまとまります。

●ブラック×ホワイト
隙のないモードフェミニン

白を少ない面積で効かせた、スタイリッシュなモノトーンスタイル。モード感が強く、おしゃれ度も高いので、ヘアメイクも気を抜かないで。

とりあえず黒、は控えて

黒は強い色。「取りあえず黒」は控えましょう。

黒はとても強い色なので、多用すると個性的な着こなしに偏ることも。その代わり、深い色でもあるので肌を白く見せてくれる効果もあります。光を吸収する色なので、やわらかなドレープや落ち感が楽しめるニットをベースに、コーディネートを。

オールブラックはモード感が強く、おしゃれにまとめるのは難しいので気をつけて。

●ブラック×グレー
クールなスタンダードコーデ

トライしやすい、グラデーションスタイル。グレーが黒に近すぎるとぼやけてしまうので、ライトグレーを。きれいめスタイルを作ります。

●ブラック×ライトブルー
きれいめカラーと合わせて

ライトブルーやミントグリーンなどのきれい色のボトムは黒ニットに有効。トップスでチャレンジしにくい色も、黒ニットとなら安心感があります。

※本稿は、【マイナビ文庫】『洋服の選び方 自分に似合う、洋服のかたちと色がわかる』(マイナビ出版)の一部を再編集したものです。

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