過去最多となる268名の参加者が出場!フリースタイルフットボールの世界大会 SUPERBALL 2024
2024年8月18日〜8月25日にチェコ共和国リベレツにてフリースタイルフットボールの世界大会SUPERBALL 2024が行われた。毎年チェコ共和国で開催されており、10年以上の歴史のあるSUPERBALL。今年は過去最多となる268名の参加者がエントリーし、今年もより一層大会の盛り上がりが見受けられた。
MALE BATTLEではTRISTAN(フランス)が初優勝を果たし、FEMALE BATTLEではISABEL(イギリス)が去年に引き続き優勝し2連覇を達成した。また、日本のプロフリースタイルフットボールコンビLA CLASSIC(Yosshi & Yu-J)はCREW ROUTINEに出場し優勝。LA CLASSICは同時にコンビで世界大会10年連続表彰台入りという快挙も成し遂げた。
BATTLE
年々レベルが上がっており、今年も多くのハイレベルな争いが見られた1 on 1のバトル部門。男子部門のMALE BATTLE、女子部門のFEMALE BATTLEに分かれており、予選を勝ち抜いたプレイヤーはベスト32から1 on 1のトーナメントに進むことができる。プレイヤーは一人3回ずつ交互に技を披露し、ベスト32では1ターン30秒、ベスト16からは1ターンの持ち時間が無制限で争われた。
また、予選ラウンドを敗退してしまったプレイヤーの為に、DIVISION 2 BATTLEという部門も用意されており、初心者のプレイヤーでも最後までバトルを楽しむことができるのが特徴だ。
MALE BATTLE
日本から出場したYu-riはベスト16バトルにて昨年行われた世界大会Red Bull Street StyleチャンピオンのJay(オーストラリア)と対決。Jayの高いコントロール力で流れるようなスタイルに対し、Yu-riは彼自身の4回転のオリジナルトリックをコンボで繋ぎ、会場をどよめかす。ジャッジの分かれる白熱した接戦の末Jayに勝利したYu-riはSUPERBALL MALE BATTLEにおいて自身初となるベスト8入りを果たした。
MALE BATTLE決勝ではフランスのTRISTANとコロンビアのMACHINEの同世代対決となった。MACHINEは怪我の影響で今大会の出場を一区切りに引退を考えていた様子で、今大会に懸ける熱が伺えた。一方のTRISTANは去年行われた世界大会「World Freestyle Football Championship Nairobi 2023」で準優勝を果たしており、両者共に世界のバトルシーンにおいて波に乗っている若手の一人だ。
MACHINEの独自のスタイルに対し、TRISTANはハイレベルなエアムーブとフレッシュなトランジションの繋ぎを見せ対抗。TRISTANは身体を酷使する決勝の舞台でもほとんどパフォーマンスを落とさずに戦い切り、見事初優勝に輝いた。
決勝戦終了後にはフランスをはじめとする多くのフリースタイルフットボーラーがTRISTANのパフォーマンスと世界一の称号を讃えた。自身のプレイヤーとしての一区切りであることを表明し、決勝後に悔し涙を見せたMACHINEに対しても彼のキャリアと功績に対し、大きな拍手が巻き起こった。
MALE BATTLE
優勝:TRISTAN(フランス)
2位:MACHINE(コロンビア)
3位:JESSE(オランダ)
FEMALE BATTLE
決勝では前回大会王者のISABEL(イギリス)とYOANNA(フランス)が対決。ブロックムーブコンボを得意とするYOANNAに対し、ISABELは高いコントロール力のオールラウンドスキルで対抗。2ターン目を終えるまでお互いノードロップの決勝戦に相応しいハイレベルなバトルとなった。ISABELは前回チャンピオンとしての強さと自信を見せ、FEMALE BATTLEにおいて2連覇に輝いた。また、FEMALE BATTLEにおいて、日本のMai、Moe-Kがベスト16入りを果たしている。
FEMALE BATTLE
優勝:ISABEL(イギリス)
2位:YOANNA(フランス)
3位:SOFIE(デンマーク)
ROUTINE
予選2分間、決勝は3分間のパフォーマンスで争われるROUTINE。今年も予選から個性あふれるクリエイティブなショーが数多く見られ、優勝にはフランスのSombreroが輝いた。2位には日本のYosshiが入賞し、去年優勝のAki、一昨年優勝のLeonなども含め、この種目での日本人の強さを示し続けている。
ROUTINE
優勝:Sombrero(フランス)
2位:Yosshi(日本)
3位:Franek(ポーランド)
CREW ROUTINE
予選2分間、決勝は3分間の2名以上のチームパフォーマンスで争われるCREW ROUTINEでは日本のYosshi & Yu-Jが優勝、Daiki & Tatsukiが2位となり、上位2組を占める結果となった。Yosshi & Yu–JはコンビのLA CLASSICとして世界大会10年連続表彰台入りという快挙を成し遂げ、SUPER BALLのパフォーマンス部門において圧倒的な実力を示している。
CREW ROUTINE
優勝:Yosshi & Yu-J(日本)
2位:Daiki & Tatsuki(日本)
KILL THE BEAT
フリースタイルフットボールでの音楽性を競うKILL THE BEAT。2022年から開催されて以来盛り上がりを見せており、2022年、2023年優勝のGyozaは2連覇を達成している。今大会は参加した日本人7名全員がベスト16トーナメントに進出し、日本人の「音ハメ」における強さが垣間見えた。
ディフェンディングチャンピオンのGyozaはべスト4にて去年準優勝のPWG(フィリピン)と対決し、昨年の決勝カードが実現。延長戦にもつれる接戦の末PWGが勝利。PWGは決勝戦でも安定感のあるトリック、周りの観客を巻き込む力を武器に音楽性を魅せ、初優勝を果たした。
KILL THE BEAT
優勝:PWG(フィリピン)
2位:Sergio(スペイン)
3位:Gyoza(日本)
IRON MAN
一発勝負でエアムーブのコンボの長さを競うIRON MAN。IRON MANで今大会優勝を果たしたのは前回大会の SICK THREE、CHALLENGEで優勝し、2冠を達成したオランダのHUGO VLIESEとなった。HugoはSUPERBALLにおいてエアムーブの部門であるIRON MAN、SICK THREE、CHALLENGEの3つの部門で優勝を経験した唯一のプレイヤーとなった。
また、IRON MANの女性部門であるIRON WOMANでは5度の世界チャンピオンを経験している実力者のAGUSKA MNICH(ポーランド)が優勝を果たした。
IRON MAN
優勝:HUGO VLIESE(オランダ)
2位:JAIRO GONZALEZ(メキシコ)
3位:ROBERT GUZIK(ポーランド)
IRON WOMAN
優勝:AGUSKA MNICH(ポーランド)
2位:ANASTASIA BAGAGLINI(イタリア)
3位:MARIANA TABORDA(コロンビア)
CHALLENGE
定められたエアムーブのお題を決められた試行回数で成功させ、難易度の高くなっていくお題をどこまで成功させられるかを競うCHALLENGE。MALE CHALLENGE決勝ではフランスのMATEO SERRIが最高難度のレベル16の表を4カテゴリー全て1トライずつでクリアするという前人未到の快挙を成し遂げ優勝を果たした。なお、日本のYu-toは4位となりエアムーブの部門で日本人初のトップ5入りを果たした。
FEMALE BATTLEで3位に入賞したデンマークのSOFIE JOHANNSENはFEMALE CHALLENGEでも安定したエアムーブを見せ優勝を果たした。
MALE CHALLENGE
優勝:MATEO SERRI(フランス)
2位:HUGO VLIESE(オランダ)
3位:ETHAN AUDIOT(フランス)
FEMALE CHALLENGE
優勝:SOFIE JOHANNSEN(デンマーク)
2位:AMALIE MOERK(デンマーク)
3位:LUCIE QUINTON(フランス)
SICK THREE
3つのエアムーブのトリックで構成されたコンボで競うSICK THREE。予選から今までの大会でも見られなかったハイレベルなコンボが数多く見られた。世界で最も権威のあるエアムーブの動画コンペティションPACTの前回王ETHAN AUDIOTが決勝ではファーストトライでコンボを決め、初優勝を果たした。
MALE SICK THREE
優勝:ETHAN AUDIOT(フランス)
2位:SERGIO SANCHEZ(スペイン)
3位:DIEGO EMANUEL(ブラジル)
FEMALE SICK THREE
優勝:SOFIE JOHANNSEN(デンマーク)
2位:AMALIE MOERK(デンマーク)
3位:LUCIE QUINTON(フランス)
最後に
毎年大きな注目が集まり、世界で最も権威のある大会の一つであるSUPERBALL。今大会は過去最多となる268名の参加者がエントリーし、年々競技の盛り上がりが感じられている。誰でもエントリーすることができ、大会期間も長いため、世界中から集まるプレイヤー同士で練習や撮影をしたり、コミュニケーションを取り合うことでお互いのモチベーションを高め合えるのもこの大会の魅力の一つだ。
また、日本からの出場選手はチェコやその周辺の国での観光を大会前後に楽しむ様子も多く見受けられた。毎年8月に開催されるため、学生フリースタイルフットボーラーは夏休みの期間を利用して出場するのもおすすめだ。バトルのみに限らず、パフォーマンス部門やエアムーブ部門など、男女共にそれぞれの好きな分野に合わせ、多くの種目が楽しめるところもこの大会の特徴である。大会のライブ配信も毎年行っている為、日本からも中継を楽しむことができる。今後のSUPERBALLでの日本人の活躍に注目しよう!
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