野中生萌が準優勝でパリオリンピック内定!「オリンピック予選シリーズ ブダペスト大会」スポーツクライミング

2024年6月20日(木)~6月23日(日)の期間で「オリンピック予選シリーズ」第2戦がハンガリーのブダペストにて開催され、現地時間22日(土)にスポーツクライミング スピード種目、現地時間23日(日)にボルダー&リード複合種目の決勝が行われた。

ボルダー&リード女子複合種目の野中生萌はOQSブダペスト大会を準優勝で終え、2大会連続のオリンピック代表に内定した。

今回160人以上のクライマーが、「オリンピック予選シリーズ(OQS)」でパリオリンピック出場に向け競い合った。国際スポーツクライミング連盟(IFSC)によると、ボルダー&リードの複合種目で男女各10名、スピード種目で男女各5名が出場枠を獲得可能となっていた。

本シリーズが始まるまでに、ボルダー&リード複合種目では日本人から3名、女子の森秋彩と男子の楢崎智亜、安楽宙斗が内定。すでに女子1枠、男子2枠が埋まっていたため、残り女子最大1枠の獲得を目指し争われた。一方、スピード種目では日本人の出場枠が決まっていなかったため、男女ともに最大2枠を懸けて戦いが行われた。

1枠の出場権争いが懸かったボルダー&リード複合 女子

左から野中(日本)、ブルック(アメリカ)、エリン(英国)

ボルダー&リード女子複合の準決勝では伊藤ふたばが得意のボルダーでポイントを伸ばすことができず10位(83.4点)で準決勝敗退、前回東京オリンピックの銀メダリストである野中生萌は3位(129.6点)となり2大会連続のオリンピック出場を確実とした。

決勝では野中は得意のボルダーで、決勝に進出した8名の中で唯一、4課題全ての完登を成功させた。しかしリードでは途中で手を滑らせてしまい落下。このリードでの得点が勝敗を分け、野中はOQSブダペスト大会を準優勝で終え、優勝は、アメリカのブルック・ラバトゥとなった。

左からイ(韓国)、サム(フランス)、アダム(チェコ)

ボルダー&リード複合種目 決勝結果

女子決勝

ブルック・ラバトゥー(アメリカ合衆国)合計159.8(B83.8/L76.0)野中生萌(日本)合計156.0(B98.9/L57.1)エリン・マクニース(英国)合計137.5(B69.4/L68.1)Luo ZHILU(中華人民共和国)合計122.5(B68.5/L54.0)ソ・チェヒョン(大韓民国)合計104.9(B32.8/L72.1)ラウラ・ロゴラ(イタリア)合計90.5(B14.5/L76.0)ミア・クランプル(スロべニア)合計81.6(B24.5/L57.1)イェウヘニア・カズベコワ(ウクライナ)合計75.5(B39.5/L36.0)

男子決勝

1.サム・アベズー(フランス)105.6pt(B 54.5pt/L 51.1pt)
2.イ・ドヒョン(韓国)98.6pt(B 44.5pt/L 54.1pt)
3.アダム・オンドラ(チェコ)92.4pt(B 44.3pt/L 48.1pt)
4.ハネス・ハン・デュイセン(ベルギー)86.1pt(B 50pt/L 36.1pt)
5.アルベルト・ヒネス・ロペス(スペイン)83.6pt(B 29.6pt/L 54pt)
6.メジディ・シャールック(フランス)68.8pt(B 29.7pt/L 39.1pt)
7.アレクサンダー・メゴス(ドイツ)67pt(B 24.9pt/L 42.1pt)
8.ヤニック・フローエ(ドイツ)52.4pt(B 24.4pt/L 28pt)

※B=ボルダー、L=リード

スピード種目

男子の安川潤は予選11位で日本勢で唯一1/8ファイナルへ進出するも、リシャット・カイブリン(カザフスタン)との対戦で手を滑らせ1.5秒ほどの差が付いてしまい敗れ、OQSブダペスト大会を終えた。

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左からYafei(中国)、アレクサンドラ(ポーランド)、ラジア(インドネシア)

また、大政涼、林かりん、竹内亜衣、河上史佳、林奈津美は予選で敗退となった。今大会の優勝を果たしたのは女子のアレクサンドラ・カウツカ(ポーランド)と男子のPeng WU(中国)となった。

左からアミール(カザフスタン)、Peng(中国)、ベドドリック(インドネシア)

スピード種目 決勝結果

女子決勝

1位 アレクサンドラ・カウツカ(ポーランド)6.50 ー ビッグファイナル
2位 Yafei ZHOU(中国)6.52 ー ビッグファイナル
3位 ラジア・サルサビラ(インドネシア)6.64 ー スモールファイナル
4位 Di・NIU(中国)6.71 ー スモールファイナル

男子決勝

1位 Peng WU(中国)4.90 ー ビッグファイナル
2位 アミール・マイムラトフ(カザフスタン)Fall ー ビッグファイナル
3位 ベドドリック・レオナルド(インドネシア)5.05 ー スモールファイナル
4位 アスパー・アスパー(インドネシア)5.61 ー スモールファイナル

スピード種目では日本からのオリンピック出場が叶わなかったが、ボルダー&リード複合種目では、すでにオリンピック内定が決まっていた女子の森秋彩と男子の楢崎智亜、安楽宙斗に加え、野中生萌が今大会を終えて追加でオリンピック内定を果たした。

パリオリンピックでのスポーツクライミング日本チームの活躍に期待したい。

日本人の結果

【スピード種目】
<男子日本選手結果>
12位:安川 潤(早稲田大学)
17位:大政 涼(松山大学)

<女子日本選手結果>
21位:林 かりん(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)
23位︰竹内 亜衣(筑波大学)
28位:河上 史佳(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)
29位:林 奈津美(奈良県山岳連盟)

【ボルダー&リード複合種目】
<日本選手結果>
2位:野中 生萌(無所属)※パリ2024大会内定
10位:伊藤 ふたば(デンソー岩手)
44位:中川 瑠(日本大学)
※久米 乃ノ華(TOKIOインカラミ)は欠場

上海大会に続き、TEAM JAPANのサポートを実施

【ビクトリープロジェクトが選手サポートの一環として『パワーボール』を提供】

オリンピック予選シリーズ (OQS) ブダペスト大会では日本人選手たちが最高のコンディションで試合に臨めるように、「ビクトリープロジェクト」が帯同・サポートしている。

特に大会期間中は、「補食」を通じて選手のコンディショニングをサポート。サポート活動である「ビクトリープロジェクト」から生まれた栄養プログラムが「勝ち飯」だ。

「勝ち飯」は目的をかなえるカラダづくりに役立つ栄養プログラムで、そこで考え出された「パワーボール」には選手にとって嬉しい2つの特徴がある。

「ほんだし」入りでだしのうま味が効いている為、食欲がアップし、サイズが普通のおにぎりの約半分 で食べやすいというものだ。これによって、食欲がない状況でもエネルギーを確保することが出来る。

【ビクトリープロジェクト サポートディレクター上野祐輝氏のコメント】

パワーボールを摂る目的は、エネルギー補給です。特に試合当日はエネルギーを使う前に溜めておく、使ったらすぐ取り返してエネルギーを切らさないことが重要です。

『パワーボール』は食べやすいので、エネルギーをこまめに補給する「ちょこちょこ食べ」には最適なんです。そんな中で、「いつ、どのくらい」摂るべきかということは、選手と予め試合当日のスケジュールをイメージしながら決めていきます。

栄養補給の大切さはアスリートの方にも伝えたいですし、そのアスリートの姿を通じて一般生活者の方にも良いサイクルを生み出せればと考えています。

「勝ち飯」の栄養摂取の考え方やテクニックなどは、とても簡単で実践しやすいとのばかりです。それをより多くの人に知ってもらい、世の中みんなが健康になる。そんなサイクルが理想ですね。

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