大関初Vの貴景勝 婚約発表の後“丸く”なった

 幕内優勝を果たし、賜杯を手に笑顔を見せる貴景勝(代表撮影)

 幕内優勝を果たし、賜杯を手に笑顔を見せる貴景勝(代表撮影) (C)デイリースポーツ

 「大相撲11月場所・千秋楽」(22日、両国国技館)

 大関貴景勝が18年九州場所以来2年ぶり2度目、大関として初の優勝を遂げた。2横綱2大関不在の異常事態場所で“一人大関”として責任を全うし、優勝インタビューでは涙ぐんだ。21年初場所(1月10日初日、両国国技館)で初の綱とりに挑む。

 8月末に婚約を発表した頃から貴景勝の受け答えが“丸く”なった気がしている。ストイックな一流アスリートには的外れな質問を許さぬ雰囲気があり、貴景勝もそのタイプ。前日と同じことを問うと「聞いてなかったんか」と時に厳しい口調となることもあった。

 ピリピリの真剣勝負のやりとりは記者は嫌いではないが、最近は変わってきた。「きのうも言いましたけど…」と、どんな質問にも丁寧に応じる。今場所、負けたらオンライン取材に応じない力士も多い中、初日から皆勤。初黒星を喫した9日目もパソコン画面の前に立ち止まった。

 婚約者は元大関北天佑(故人)の次女で元モデルの千葉有希奈さん(28)。「戦うのは自分」と生涯の伴侶に関し多くは語らないが、あの“北海の白熊”を継ぐ責任が“大人の”取材対応にも表れているのだと思う。

 旧二十山部屋は今も墨田区に当時のまま存在する。有希奈さんを幼少期から知る協会ナンバー2の尾車事業部長(元大関琴風)は「貴景勝が元の二十山部屋にまた明かりをつけるのかと思うと感慨深いものがある」と、早や部屋再興を託す。背負う期待が多い程、24歳はまだまだ成長していく。(デイリースポーツ・荒木司)

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