幼なじみの助言で楽しめた 次の目標は春の舞台 千葉黎明の岩田選手

七回に二塁打を放った岩田海翔=2024年11月3日、サーティーフォー保土ケ谷、芹沢みなほ撮影

 (第77回秋季関東地区高校野球大会準決勝、千葉黎明0―6群馬・健大高崎)

 5点リードされて迎えた七回表。2死走者なしの場面で、千葉黎明の岩田海翔(2年)が打席に立った。

 なんとか差を縮めたい。2球目。外角に直球が来た。「これはいける」。いい感触で捉えた。高く打ち上がる打球を横目に必死に走った。意地の二塁打となった。

 この試合、五回表に二盗を成功させるなど普段以上の力を出せた。

 リラックスできたのは、幼なじみの言葉だった。「硬くなるなよ」。垣花奏樹(2年)に言われ、劣勢の展開でも楽しみながらプレーできた。

 垣花とは、約12年の仲だ。保育園で知り合い、仲良くなり、ともに野球に熱中した。少年野球チームでは捕手として垣花とバッテリーを組んだ。中学では軟式野球部に所属し、シニアチームで硬式野球をやっていた垣花と特訓を重ねた。だから、高校から始めた硬式野球にもすぐに慣れた。かけがえのない存在だ。

 仲間のおかげで良いプレーができた関東大会。でも、「やっぱりここで負けたことは悔しい」。

 「秋」は終わった。冬場は、夏から本格的に取り組む両打ちに磨きをかけるつもりだ。もし選抜に出られたら、その強みで躍動したいと思っている。(芹沢みなほ)

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