佐野日大、4強進出ならず 秋季関東高校野球 準々決勝で敗退

健大高崎―佐野日大 健大高崎二回、石垣の適時打で栗原が生還して2点目。捕手阿部=2024年10月29日、川崎市の等々力球場、津布楽洋一撮影

 第77回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催)は29日、神奈川県の等々力球場などで準々決勝の2試合があった。栃木県大会優勝の佐野日大は、健大高崎(群馬1位)と対戦。3―10の7回コールドゲームで敗れ、4強進出はならなかった。宇都宮工(栃木2位)は初戦で負けており、今大会の県勢は姿を消した。(津布楽洋一)

 来春の甲子園出場を目指し、今春の選抜を制した健大高崎に挑んだ佐野日大だったが、現時点では力の差を感じさせる試合になってしまった。麦倉洋一監督は「前半はなんとか食らいついていけたが、やはり持たなかった」と脱帽した。

 エースの洲永俊輔(2年)は、変化球でカウントを整えて速球で勝負する投球が身上。しかし相手の打者は、際どい高さの球の見極めが徹底していた。いつもなら空振りを取れる低めのスライダーを見逃された。苦しくなって高く浮いた直球を痛打された。「すごい投げづらい打線だった」と悔しそうだった。

 収穫もあった。この日、球場表示で158キロを出した健大高崎の石垣元気(2年)の速球に気後れせず、二回には井上遥翔(2年)が満塁の走者を一掃する二塁打を放って、一時はリードを奪った。「本当に良い投手から打てたので自信になった」とうなずいていた。

 県内では上位常連の佐野日大だが、甲子園は2014年春の4強以降、遠ざかっている。桜井剛志主将(2年)は「健大はストライクを取りに来た球を一発で仕留め、自分たちはファウルに。それが差だと思った」と反省。「もう一回、体やスイングを作り直し、春にレベルアップした姿を見せる」と誓った。全国レベルの力を直接知った経験を、必ず生かすつもりだ。(津布楽洋一)

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