カギは「公園とか野原で」野球をする感覚 新庄監督、勝負の第3戦へ

ロッテにサヨナラで勝利し、ガッツポーズしながら円陣に加わる日本ハムの新庄監督=角野貴之撮影

 (13日、プロ野球クライマックスシリーズ第1ステージ  北海道日本ハムファイターズ3―2千葉ロッテマリーンズ

 崖っぷちから日本ハムが生き返った。

 1点ビハインドの九回1死走者なし。「今季最後の打席になるかも知れない。妙に冷静な自分がいました」と5番万波中正

 高めに浮いた直球を一閃(いっせん)すると、打球は左翼席上段へ。起死回生の同点ソロとなった。「人生ベストの当たり。あれ以上はないです」

 こうなれば、あとは押せ押せだ。延長十回2死一、三塁。横浜高の先輩浅間大基がサヨナラの右前打を放つと、ベンチの選手たちがグラウンドになだれ込んだ。

 目を丸くして報道陣の前に現れたのは新庄剛志監督だ。「なんですか、このチームは。今季を象徴するこの勝ち方。感動させすぎでしょ」と一気にまくし立てた。

 この日の采配の妙は、先発で今季10勝を挙げた左腕山崎を八回から3番手で投入したこと。3回を無安打に抑え、逆転劇を呼び込んだ。

 勝負は第3戦へ。「小さい頃、公園とか野原で日が暮れるまで野球をしていた感覚でやってくれれば、もう十分です」と新庄監督。短期決戦のCSでも遊び心は忘れていない。(畑中謙一郎)

 浅間(日) 延長十回に劇的サヨナラ打。「打ったのは果てしなく高いボール球。あんな球でも打てるんやって。うれしすぎて、最高です」

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