部員7→25人、主将3年目で感じた「試合できる喜び」福岡・宇美商

マウンドに集まる仲間と話す宇美商の清水結太主将(左端)=2024年6月30日午後1時20分、筑豊緑地、太田悠斗撮影

 (30日、第106回全国高校野球選手権福岡大会2回戦、宇美商2―7自由ケ丘) 八回裏、宇美商の清水結太主将(3年)の笑顔がはじけた。七回表の代打から出場し、三塁の守りに入ったが、三遊間の打球に反応できずに転倒。「しまった」と思った瞬間、遊撃手の合庭伊吹選手(2年)がうまくさばき、アウトに。「ナイスプレー」とたたえた。

 1年から3年連続で主将を務めてきた。入部時に上級生がおらず、自ら名乗り出た。中学までのチームでは、ふざけて怒られることが多く、成長のチャンスと考えた。

 入学時の部員は7人。練習も試合もままならない時もあったが、「夏1勝」を目標に、時には仲間に厳しい声をかけた。

 そして今、25人に。自身は先発メンバーから外れたが、試合ができるだけでうれしい。

 「最後は楽しもう」と臨んだこの日。敗れはしたが、チームの成長をしっかり感じた。「僕たちが甲子園に連れていきますから」。試合後、合庭選手からそう声をかけられ、笑顔で球場を後にした。(太田悠斗)

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