「公立の星」山田 初出場の近畿大会で龍谷大平安に善戦

七回、岩崎健心の適時二塁打で1点を返し、盛り上がる山田ベンチ

 高校野球の秋季近畿地区大会は18日、わかさスタジアム京都で開幕し、大阪の公立校として26年ぶりに秋季近畿大会に出場した山田(大阪3位)は、龍谷大平安(京都1位)に1―4で敗れ、1回戦で姿を消した。それでも、選手たちは「楽しかった」と笑顔で球場を後にした。

 春夏合わせて甲子園に75回出場している平安に、初めて近畿大会に出た山田が真っ向からぶつかった。三回に先制されたが、簡単には崩れない。エースの坂田凜太郎が直球とスライダーを低めに集め、野手陣も泥臭く打球を追ってもり立てた。

 打撃でもチーム全員がバットを短く持って、中堅返しを徹底。平安の4安打を上回る7安打を記録した。だが、好機で1本が出ずに計4併殺打で流れを作れない。逆に、山田の守備のミスをつけ込まれ、試合巧者の前に惜敗した。

 吹田市にある公立校の山田。部員33人はほとんどが地元中学の軟式野球部出身で、校庭のグラウンドはサッカー部や陸上部などと共用している。恵まれない環境のなか、創意工夫を凝らして大阪府大会で昨夏の全国王者の履正社を破るなど次々と強豪私学を倒した。ちまたでは「公立の星」とも呼ばれた。

 その快進撃は止まったが、8回4失点で完投した坂田は胸を張った。「思っていたよりも通用した。平安打線を4安打に抑えたんですからね。そりゃあ、楽しかったですよ」

 一方、平安の原田英彦監督は「勝つには勝ったが、選手たちの動きが悪いし、なにより元気がない。次戦に向けて引き締めたい」と不満げな様子。選手たちも口数が少なく、表情だけでは、どちらが勝者かわからなかった。(山口裕起)

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