【FA】阪神・大山の移籍確定的に 背景はノムさん指摘「番記者・OBとの関係」か…「関西の水には合わない」本人も悩み
11月25日、阪神の球団納会が大阪市内のホテルで行われたが、“チームの顔”である4番打者の姿はそこになかった。国内FA権の行使を宣言し、去就が注目されていた虎の主砲、大山悠輔内野手。納会を欠席したことにより、大山の阪神からの移籍はほぼ確実になったという。
大山は15日から全球団との交渉が解禁となっていたが、中でも積極的に動いているのは巨人だ。阪神は最長5年、総額20億円規模の大型契約で慰留に努めているというが、巨人はそれ以上の条件で獲得を目指すと言われている。
両球団は永遠のライバル関係にあるため、相手の主力の獲得にはこれまであまり動いてこなかった。しかし、今季の巨人はセ・リーグを制しながらもクライマックスシリーズ(CS)で横浜DeNAに敗れ、2012年以来の日本一に挑戦することさえできなかった。そのためなりふり構ってはいられず、今オフは久々にFA戦線でも仕掛け、大山のほかにもソフトバンクの甲斐拓也捕手、補償が不要のCランクのため獲得可能な同じくソフトバンクの石川柊太投手も狙っている。
無論、一方の阪神も球界で一二位を争う人気球団。その球団で大山は4番を張り、年俸は推定2億8000万円と高額だ。FA権を取得したことにより、阪神残留で年俸は大幅アップが見込めるなか、なぜ移籍を模索しているのか。
「大山が生まれた茨城県下妻市は、深田恭子と土屋アンナのW主演で話題になった『下妻物語』の舞台となった場所です。一時は聖地巡礼で人気となりましたが、本来は人口4万3000人余りの静かで小さな街。大山はそこで野球を始め、進学はつくば秀英高校から白鷗大学と、都会とは程遠い地で学生時代を過ごした。関西とも一切無縁の生活でした。
それだけに、阪神入団後も『関西の水には合わない』と悩んでいたそうです。本人は寡黙でまじめな性格。阪神はファン、記者、そしてOBが常に周りにいて、気の休まらないことが多いですからね。大山がFAで出たいとしても、何ら不思議ではありません」(スポーツ記者)
選手としては球史に残る成績を残し、監督としても名将の名を欲しいままにしたノムさんこと野村克也氏は生前、何度も次のように言っていた。
「阪神は記者とOBが選手をダメにする。記者はコメントが欲しいから、いくら選手が無気力なプレーをしても指摘しない。嫌われたらコメントしてくれないから。記者の厳しさが選手を育てることを知らないんだ。
OBの存在は最悪だった。俺が阪神で監督をやっていたころ、春季キャンプのミーティングでは時計ばかり気にしている選手がかなりいた。ソワソワして、話を聞かない。あとでわかったことだけど、そのあとにOBに夜の街に誘われていて、ミーティングよりもそっちを気にしていたんだな。これはシーズンに入っても変わらなかったね」
そうしたOBによる“伝統”はいまも続いているともいわれる。そのことを考えれば、大山が阪神を退団して新天地を探すことに、ノムさんは喜んでいるかもしれない。
11/27 06:25
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