【巨人】大城卓三 4年ぶりV大手の中で阿部監督から「使いたくなくなっちゃうよね」辛辣評価

大城卓三(写真・時事通信)

 

 巨人の捕手といえば、現監督の阿部慎之助が引退後、なかなか埋まらないポジションだった。

 

 だが、原辰徳監督にとって最後となった昨季は、大城卓三がようやく台頭し、正捕手の座を134試合に渡って守り抜いた。課題だった守備でも盗塁阻止率.373はリーグ2位の好結果だった。

 

 また打率.281、16本塁打、55打点と打撃3部門はすべてキャリアハイで、球界待望の“打てる捕手”としての地位を築き始めた年でもあった。

 

 

 当然、“阿部新政権”においても攻守の要は大城で決まり、と見られていた。ところが元捕手の阿部監督には、大城の捕手としての適性に大いに不満を持っていたようだ。

 

「大城が中心と見られていましたが、阿部監督はコーチ時代から大城のキャッチングやリード面をほとんど評価していなかったんです。だからこそ、小林誠司岸田行倫の『3人体制』にしました。シーズンも残り3試合となりましたが、大城の出場数は2023年の134試合から95試合と大きく減った。打撃成績も.258、3本塁打、27打点と昨季を大きく下回っています。しかも一塁との併用ですからね」(巨人担当記者)

 

 阿部監督は大城に対し「低評価とともに辛辣な言葉も目立つ」と続ける。

 

「9月15日の中日戦で、稚拙な守備を繰り返し、打席でも気迫がまったく見えずに一度も振ることなく三振に倒れたことがあったんですが、試合後には『あんな打席があったら使いたくなくなっちゃうよね』と呆れ返っていました。大城といえば“打てる捕手”が代名詞ですが、『いくら打つ打つって言ったって、2割5分~2割6分で、ホームラン3本だからね』と。よほどこの日のプレーが気に入らなかったのだと思います」

 

 今季はレギュラーをはく奪されるばかりか、5月最初には2軍落ちも経験した。

 

「今季は何をやってもうまくいかない大城ですが、それを予測させることが実は、昨オフにあったんです。

 

 彼はキャリアの中で最高の成績だったので、5000万円増の推定年俸1億3000万円で契約しました。我々も活躍具合からそのくらいにはなるだろうと思っていたんですが、契約年数を聞いて記者は皆、すごく驚いたんです。

 

 大城は2024年9月ごろにFA資格取得が見込まれていましたから、当然、複数年契約が提示されると思っていたんです。主力なら当然ですし、30歳で捕手としてもいい年齢になってきましたから。

 

 ところが提示されたのは単年だった。我々としては、大城はそれほど高く評価されていないのでは、来オフFA権を取得しても、強くは引き止められないだろうな、と感じたわけです。そこにきて今季は成績がガタ落ちですからね。オフに動きがあるかもしれません」(スポーツ紙デスク)

 

 9月27日現在、巨人は4年ぶりのセ・リーグ制覇に向け、マジック1としている。大城も9月12日にプロ7年めで国内FA権を取得した。多くの選手はワクワク、ドキドキで試合に臨んでいるころだが、大城はどうなのだろう。

 

 人気球団ゆえに、巨人から国内FA権で他チームに移籍した選手は過去に5人しかいない。大城が6番めの選手となっても、なんら不思議ではない。

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