一軍昇格目指す“実戦不足”の筒香 渡米前から克服できていない“決定的な弱点”

(写真・時事通信)

 

 2024年4月、巨人入りが確実と見られていたなか、筒香嘉智が選んだのは古巣・横浜DeNA復帰だった。現在はイースタンでの試合を中心に調整を続け、5月中の一軍昇格を目指している。

 

「筒香は2020年の渡米後、メジャーに定着できずにマイナー落ちと移籍を繰り返してきました。その結果、5年間のメジャーでの成績は182試合出場で打率.197、18本塁打、75打点と不甲斐ないものでした。

 

 28歳から32歳までと選手としては脂が乗り切った時期ですから『メジャーに行かなかったほうが良かったのでは』という声は多く聞かれました。

 

 

 2023年シーズンは一度もメジャーに昇格することができず、マイナーで68試合に出場したのみでした。それだけに彼は実戦不足なんです。マシンや打撃投手の球は打っていたでしょうが、実戦で投手の生きた球を打つ回数は少なかった。ファームでの試合や練習でなるだけ多く打席に立つことを目指しているようです」(横浜担当記者)

 

 筒香は2016年には44発で初の本塁打王に輝いたように、日本ではホームランバッターとして認識されていた。だが、この年をピークに2017年からは28本、38本、29本と本塁打王に輝いた年を上回ることができなかった。

 

 筒香には、“決定的な弱点”もある。

 

「もともと彼は半速球や甘い変化球を捉えるのがうまくて本塁打を量産した打者。でも、150km台の速球は苦手としていたんです。速い球には振り遅れるわけです。渡米前、速球が苦手なことは分かっていましたから、メジャーで通用するのか、と心配されていました。案の定、克服できずに帰国することになった。

 

 渡米前年の2019年、日本投手の速球の平均球速は144キロほどでしたが、現在は2~3キロアップしていると言われています。しかもどのチームの中継ぎ陣の球速は、150kmを超えることが当たり前です。筒香の復活は、そこについていけるかどうかにかかっています」(同前)

 

 4月25日、イースタンの日ハム戦に「4番・左翼」でスタメン出場した筒香。結果は3打数1安打だったが、この日の第一打席では日ハムの柳川大晟の速球に三振。球速は155キロだった。

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