大谷翔平、新通訳・アイアトン氏が犯した「致命的誤訳」…ドジャースナインは「俺らが支える」と団結するも、米国世論は硬化

アイアトン氏と話す大谷翔平(写真・共同通信)

 

「(ベッツ、フリーマンとのMVPトリオのなかで)僕だけが本塁打を打てませんでしたが、打撃の内容はよかったと思います」

 

 韓国での開幕戦を経て、米国に帰ってきたドジャースは、本拠地開幕のカージナルス戦で7対1と快勝。大谷翔平は冒頭のコメントどおり、二塁打を含む3打数2安打と好調な出だしを見せた。

 

 この試合では、真美子夫人が球場の “専用ルーム” で愛犬デコピンと試合を観戦。

 

 

「この部屋はいわゆるVIPルームです。大谷選手とドジャースとの契約のなかに、家族のVIPルームでの観戦許可条項が含まれているんです」(現地記者)

 

 最愛の妻から黄色い声援があるとはいえ、ファンが心配するのは大谷のメンタル面だ。

 

「3月21日に報道された大谷選手の元通訳・水原一平氏の違法賭博と不正送金問題は、連日大きく取り上げられています。水原氏は2017年に大谷の専属通訳としてエンゼルス時代から公私をともにした、いわば刎頸(ふんけい)の友。そんな “相棒” に裏切られた大谷選手のショックは大きいはずです」(同前)

 

 水原氏はドジャースから解雇され、その後、現在まで行方不明となっているが……。

 

「水原氏は25日時点で、居住地だったアメリカのカリフォルニア州に入国した記録はありません。解雇後に彼の行き先として考えられるのは、父親が居酒屋を営むカリフォルニアか、6歳まで過ごした北海道苫小牧、以前購入したと噂される江東区のタワマンくらいです。父親の居酒屋には連日マスコミが訪れていますから、日本にいる可能性が高いです」(米国捜査関係者)

 

 水原氏が解雇された今、急遽代役をまかせられたのが、前田健太投手(デトロイト・タイガース)の元通訳ウィル・アイアトン氏だ。

 

「アイアトン氏は、大谷の通訳として注目されていますが、じつはデータサイエンティストとして、データの収集から分析というのが本業です」(前出・現地記者)

 

 アイアトン氏が日本語を話せるのには、理由がある。

 

「彼の父親はワーナーエンターテイメントジャパンの代表取締役なんです。アイアトン氏は東京生まれで、10代まで日本の学校に通っていたんです」(同前)

 

 しかし、彼の通訳としての能力に疑問を呈する人物がいる。元朝日新聞サンフランシスコ支局長で、ニュースサイト「アーク・タイムズ」編集長・尾形聡彦氏だ。

 

「大谷選手が26日におこなった会見で『僕自身は何かに賭けたりしたことはない』と賭け全般について否定したのに対し、アイアトン氏は『野球に賭けたことはけっしてない』と、“野球” という言葉を勝手につけ加えました。

 

 彼の訳だと、大谷選手がスポーツについてだけではなく、いかなる賭けごともおこなったことがないと語った趣旨が伝わりません。

 

 また同様に、『僕の口座からブックメーカーに対して、誰かに送金を依頼したこともまったくない』と説明しているのに、彼は『ブックメーカーを通じてスポーツに賭けたことはけっしてない』と、送金についてではなく “賭け” のことに言及した。

 

 これも完全な誤訳です。彼の翻訳がそのまま米国では報じられていますから、大谷選手にとって誤訳は命取りになりかねない。球団は一刻も早くプロの通訳を雇うべきです」

 

 実際、会見後に米国での厳しい報道が散見されている。今後、アメリカの捜査機関によって水原氏の違法賭博問題の解明が進められるが、大谷が “罪” に問われる可能性もあるという。国際弁護士の清原博氏が語る。

 

「大谷選手が水原氏の違法ギャンブルを知っていた、あるいは水原氏から依頼を受けて違法業者に送金していた場合、悪意はなくても、賭博幇助罪という刑事罰を科される可能性はある。さらに、MLBからもかなり重い、約1年の出場停止処分が出るかもしれません」

 

 心中穏やかではない大谷だが、世界一を目指す仲間たちに刺激を受けているという。

 

「合流直後はナインもどこかよそよそしかったのですが、大谷のフレンドリーな性格がわかると、多くの仲間が寄ってきました。現在、チーム内には『大谷は俺たちが支える!』といった雰囲気があります」(前出・現地記者)

 

 球界を揺るがす大問題が、チームの結束を高め、開幕ダッシュにつながればいいのだが──。

 

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