錦織よ、もっと前へ― 伝説の“悪童”マッケンローが送ったアドバイス

テニスの世界ランク27位・錦織圭(日清食品)は14日(日本時間15日)、ニューヨーク・オープン2回戦で世界72位のエフゲニー・ドンスコイ (ロシア)を6-2、6-4で撃破し、8強進出。強烈なバックハンドが炸裂した瞬間を大会公式ツイッターは「偉大なバックハンドリターン」と動画付きで紹介するなど称賛していたが、グランドスラム7度制覇した伝説の“悪童”から世界4傑復活へ、金言を受けていたという。米スポーツ専門局「ESPN」が報じている。

錦織圭【写真:Getty Images】

錦織圭【写真:Getty Images】

復活を目指す日本のエースと1回戦後に邂逅「素晴らしいボールを打っていた」

 テニスの世界ランク27位・錦織圭(日清食品)は14日(日本時間15日)、ニューヨーク・オープン2回戦で世界72位のエフゲニー・ドンスコイ (ロシア)を6-2、6-4で撃破し、8強進出。強烈なバックハンドが炸裂した瞬間を大会公式ツイッターは「偉大なバックハンドリターン」と動画付きで紹介するなど称賛していたが、グランドスラム7度制覇した伝説の“悪童”から世界4傑復活へ、金言を受けていたという。米スポーツ専門局「ESPN」が報じている。

 わずか試合時間1時間5分。錦織は一方的な展開で、ドンスコイを圧倒した。大会公式ツイッターは「偉大なバックハンドリターン」と評し、強烈なバックハンドから最後は胸のすくスマッシュの瞬間を公開。完全復活へ順調に歩みを進める錦織だが、12日の今季ATPツアー復帰戦となった同232位ノア・ルビン(米国)との1回戦後にレジェンドと邂逅したという。

「君が戻ってきてくれて嬉しいよ。君のフォアハンドは今夜、凄まじいように見えたよ。素晴らしいボールを打っていたね」

 記事によると、ジョン・マッケンロー氏は笑顔で語りかけたという。1970年代後半から90年代初頭まで活躍し、ツアーシングルス通算875勝198敗を誇る。主審への暴言などで悪童としても知られたが、四大大会7度制覇を誇る米国のスーパースターだ。

 サーブアンドボレーの伝説的名手として知られたマッケンロー氏は、ストロークを褒めると同時に、もっと積極的にネットに出るようにアドバイスし、錦織も「そうですね。僕も取り組んでいるところです。もっと試合をこなす必要がありますね」と返答したという。

マッケンロー「彼は世界4位にいた男だ。ここまでどこまで行けるか」

 やりとりの現場にいた観客から「彼はあのアドバイスを受け止めますかね?」という質問に対し、レジェンドは「そうしてくれるといいね。そうでもなければ、仕方ないことだ。彼は世界4位にいた男だ。しかし、ここからどこまで行けるか」と話していたという。

 錦織は昨季故障に苦しみ、最終的に無冠に終わった。当初参戦を予定していた1月の全豪オープンを回避。試合勘と右手首の負担を減らすため、下部大会のダラスで今季優勝を果たした。今回の特集では、世界4傑へ復権の鍵に「健康」を挙げている。

「多くは健康状態に依存する。ここ数年間、ニシコリは累積的に高い肉体的な代償を支払ってきた。右手首の故障を含めてだ」と記述。フェデラー、ナダル、ジョコビッチ、マレーら「BIG4」と呼ばれる実力者に追随することを目指してきた錦織、ラオニッチら次代のタレントは故障に苦み、「この集団は(BIG4に)付いていくために自分自身を燃やし続けている」とつづっている。

 記事によると、ラオニッチのコーチを務めた経験もあるマッケンロー氏は、現状についてこう分析しているという。

「ミロシュはケイに起きたことがそのまま起きた。彼は努力した。必死に成長しようとした。どちらにとっても簡単なことではなかったはずだ。メジャーで優勝する方策をなんとかして見出そうとした。だが、彼らがこのまま手にできないのか、考えなければいけない状況だ」

錦織「もっと努力しなければいけないプレッシャーを感じています」

 錦織自身も「もっと努力しなければいけないプレッシャーを感じています。でも、いいモチベーションを与えてくれる。多くの怪我をしてきた。コート外でも多くの努力をしなければいけなかった。でも、今も努力を続けている」と語ったことを伝えている。ドンスコイ戦では冴え渡るストロークに加え、ネットに出て圧力を強める場面も散見された。

 マッケンロー氏の助言を受けた格好の錦織は、コンディションを高めながらも順位も上げるという作業を併行して行うことになる。

「バランスを維持することはとても難しいです。もし、トップ3か4に入れなければ、数多くのトーナメントに参加しなければいけない。多くの選手は昨年故障した。しかし、それを受け入れながら、毎週フィジカルの強化も続けなければなりません」

 錦織はこうも語っていたという。古傷の状態をケアしながら、同時に連戦の負担に耐え、肉体強化も続けるという道で上昇を目指している日本のエース。レジェンドから金言を追い風に、かつての高みにたどり着くことができるのか。(THE ANSWER編集部)

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