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IOCコーツ氏また炎上…32年開催地・豪の女性州首相をどう喝

IOCジョン・コーツ調整委員長(20年2月13日、代表撮影)

東京オリンピック(五輪)の開催まで2カ月となった今年5月に「緊急事態宣言下でも開催できる」と発言して批判を浴びた国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ副会長が21日、今度は2032年夏季五輪の開催地に決まったオーストラリア・ブリスベンがあるクイーンズランド州のアナスタシア・パラシェ州首相に東京五輪の開会式出席を強要して炎上している。コーツ氏は32年大会の開催地が発表された後の記者会見で、コロナ禍のため開会式の出席を見送ってホテルの部屋でテレビ観戦する意向を示したパラシェ州首相に対し、「開会式に出るんだ」とどう喝したとしてSNSで批判が噴出している。

コーツ氏は、「2032年にも開会式と閉会式がある。開会式を知らない君たちは全員出席して開会式に関する伝統的な部分を理解する必要がある。誰ひとり閉じこもり、部屋で座って観戦することなどしない。そうだろ」と上から目線でパラシェ首相を叱責(しっせき)していた。

同国のメディアは新型コロナウイルス感染拡大の影響で1300万人の国民がロックダウン下にある中でパラシェ州首相が開催地決定を見届けるために来日したことを批判しており、コーツ氏の発言は火に油を注いだ形となり、同国の議員の間からはコーツ氏に対して謝罪や辞任を求める声も上がっている。

SNSには「マンスプレイニング(男性と説明を掛け合わせた造語で男性が女性を見下したように説教すること)」「傲慢(ごうまん)なパワーブローカー」「墓穴を掘った」などと批判が殺到。豪水泳連盟の元最高経営責任者リー・ラッセルさんは、「うんざり。女性がスポーツの世界でどのように扱われているかのまた悪い例になった」と批判し、パトリック上院議員は「社会的にも政治的にも時代遅れの恐竜だ。利己的なオリンピック・バブルの中で長い時間を過ごしすぎた。辞任すべきだ」とツイートしている。

炎上していることを受けてコーツ氏は、自身の発言はその場にいなかった人々によって誤解されて伝えられていると釈明し、「私たちは長年非常に良い関係を築いている。共に発言の趣旨を分かっており、彼女が気分を害したこということはない」とコメント。一方のパラシェ州首相も「コーツ氏がいなければ招致は実現しなかった」とコメントを発表し、同氏との間に問題がないことを強調した。(ロサンゼルス=千歳香奈子

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