【ラグビーW杯】難敵スコットランド戦 日本の8強入り最低条件は?

【ラグビー元日本代表・有賀剛のGO’s EYE】ラグビーW杯1次リーグA組で世界ランキング8位の日本と最終戦(13日、日産スタジアム)で対戦する同9位のスコットランドは9日、静岡スタジアムでロシアに61―0で圧勝した。最終戦に引き分け以上で8強入りが決まる日本は過去1勝10敗の難敵に勝てるのだろうか。元日本代表の有賀剛氏(35=サントリーBKコーチ)が勝利へのポイントを解説し、あのベテラン選手の判断力に期待した。

 9トライでボーナスポイントも獲得したスコットランドは、中3日で迎える日本戦を考慮してSHグレイグ・レイドロー(33)ら多数の主力を温存。この日とメンバーがガラッと変わるので日本にとって参考にできる部分はあまりなかった。

 ランキング以上の強敵であることに変わりはない。ただでさえ強いのに大勝で士気も高まり、より厄介な相手になったが、決して勝てない相手ではない。ポイントはキックの処理だろう。レイドローらがハイボールを蹴ってくるし、自陣からもキックで陣地を取りにくる。これに対し、この日のロシアみたいに中途半端なキックで対応すると、相手のペースになってしまう。

 狙えるスペースがあればキックが有効なのは間違いない。だが、簡単にボールを渡さないことも重要。敵陣に入ったボールを保持し、我慢しながらフェーズを重ねて攻めていけば、相手のペナルティーを誘える。そこでSO田村優(30=キヤノン)がPGを決めれば得点を加算できる。金星となったアイルランド戦もキックゲームではなく、ボールキープを意識した戦い方をしていたので最終戦でも、そういったゲーム運びは可能だろう。

 その一方で、決勝トーナメント進出を考えると、試合展開によっては1ポイントを取る戦い方も必要になる。あまり考えたくないが、負けたとしても相手に4トライ以上のボーナスポイントを与えずに、7点差以内なら日本が1ポイントを得て勝ち点で上回る。その1ポイント獲得を遂行するには、以前も指摘した通りリザーブ選手の働きが大事になってくる。

 まだスコットランド戦の登録メンバーは発表されていないが、そういう意味で9番のリザーブに田中史朗(キヤノン)がいてくれるのは頼もしい限り。34歳のベテランは、言うまでもなく豊富な経験を持つ。様々なシチュエーションでプレーしてきたからこそ、状況に応じて何をするべきかを的確に判断してくれる選手。ここ3戦すべて後半途中から出場し、勝利につながるプレーをしてくれたので、次の試合も全く心配していない。

 あと全員のプレーヤーに言えることだが、スペシャルなプレーをする必要はない。ファンダメンタルスキル(基本的な技術)を80分間発揮し続けてほしい。そういった一つひとつのプレーが日本に勝利をもたらしてくれるはずだ。

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