【大相撲九州場所】10勝単独トップの貴景勝が守っている「結界」

貴景勝は栃煌山(手前)をはたき込んで1敗を守った

 大相撲九州場所11日目(21日、福岡国際センター)、小結貴景勝(22=千賀ノ浦)が幕内栃煌山(31=春日野)をはたき込んで10勝目(1敗)と単独トップを守った。「しっかり白星につながって良かった。明日に向けてしっかりやる」と表情を引き締めた。その貴景勝は、土俵を離れても相撲にプラスになることしか考えていない。

 日頃から栄養学や生理学などに関する本に目を通し、貪欲に知識を吸収。ビタミンや脂質など栄養素の効用をスラスラと口にできるほどだ。場所中は20種類以上のサプリメントを摂取し、食事の際には健康維持に必要な栄養をすべて含む「完全食」と言われる卵を欠かさない。貴景勝は「温泉卵を夜だけで7、8個。1日15個くらい食べている」と明かした。

 逆に「マイナスになる」と判断したものは徹底的に封印。右足負傷で3月場所を途中休場して以降、大好物だった炭酸入りの清涼飲料水を一切口にしていない。もちろん、適量であれば飲んでも体に影響がないことは理解している。貴景勝は「自分は誘惑に弱い。“結界”を一度でも破ってしまったら、どこまでも落ちていきそう」。

 22歳の若武者は、どこまでもストイックな姿勢を貫いている。自身初となる三役で2桁10勝目を挙げ、名実ともに大関候補に名乗りを上げた。さらに残り4日間で白星を上積みできれば、小結での初優勝も現実味を帯びてくる。3横綱全員が不在の場所で、角界待望のニューヒーローが誕生する予感が漂ってきた。

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