ベガルタ仙台、歴代ガッカリ外国籍選手5人。同僚に寿司をもたらしたオーストラリア人GKは大出世

1993年の開幕から28年目を迎えたJリーグでは、数多くの外国籍選手がプレーしてきた。活躍した選手もいる中で、期待を大きく裏切って帰っていった選手も少なくない。今回フットボールチャンネル編集部では、ベガルタ仙台で活躍できなかった外国籍選手を5人紹介する。※年齢は加入当時のもの

【写真:Getty Images】

勝手に帰国は「極めて遺憾」

 1993年の開幕から28年目を迎えたJリーグでは、数多くの外国籍選手がプレーしてきた。活躍した選手もいる中で、期待を大きく裏切って帰っていった選手も少なくない。今回フットボールチャンネル編集部では、ベガルタ仙台で活躍できなかった外国籍選手を5人紹介する。※年齢は加入当時のもの

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エデー・セコン(ブラジル出身)

生年月日:1983年4月13日(当時19歳)
在籍期間:2003年
J1通算成績:5試合出場/1得点

 当時ベガルタ仙台と提携していたブラジルの名門サンパウロの下部組織で育ち、2002年に来日。練習生を経て2003年に19歳で正式契約を結んだ。

 J1リーグ戦では5試合に出場してゴールも奪っており、イケメンプレーヤーとして期待されていたが、思わぬ形で退団に至る。2003年3月末に行われたサテライトリーグの大宮アルディージャ戦で退場となり、出場停止処分も受けた。

 原因は相手選手を後ろから蹴り、判定に抗議する際に審判の体に触れたこと。当然、処分はサテライトリーグ4試合の出場停止と重かった。その間はJ1リーグ戦やヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)にも出場できなくなったため、実質的に10試合近く欠場を強いられることになった。

 最終的には無断でブラジルに帰国して戻ってこなくなり、仙台からは2003年7月1日付で「エデー・セコン選手は本人の意思によりベガルタ仙台を退団する」と発表された。提携先のサンパウロには「エデー選手の中途退団は極めて遺憾」と伝えた上で、エデーと同じく下部組織出身の18歳、ドッダを代わりに同条件で借受ける。

 この年、仙台はサンパウロから複数の若手選手を迎えたが、世代別代表歴を持っていたDFマルケンは規律違反で謹慎処分を受けたのちに3ヶ月の期限付き移籍契約が延長されず退団。また、エデーの代役として差し出されたドッダもトップチームの公式戦には一度も出場することなく契約満了とともに仙台を去った。

●2003年J1開幕戦:大分トリニータ戦の先発メンバー

▽GK
高桑大二朗

▽DF
森川拓巳
ファビアーノ
小村徳男
根本裕一

▽MF
シルビーニョ
森保一
石井俊也
岩本輝雄

▽FW
山下芳輝
佐藤寿人

※エデーは79分から佐藤寿人に代わって途中出場しJリーグデビュー

故郷の水害を案じて帰国

レイナルド(ブラジル出身)

生年月日:1986年4月13日(当時23歳)
在籍期間:2010年
J1通算成績:3試合出場/0得点

 ブラジルの強豪クルゼイロで構想から外れ、2009/10シーズン前半戦にレンタル先のスペイン2部ウエスカでリーグ戦9試合出場1得点という成績を残していたストライカー。J1昇格を果たした仙台では、新たな得点源と期待されていた。

 しかし、2010シーズン開幕前に加入が発表されるも、個での仕掛けに優れる一方で組織的な動きが不得意で苦しんだ。実際に試合に出場してもスピードが乏しく、全くゴールを決めることができなかった。

 最終的には2010年6月末にレイナルド自身からの申し出で契約を解除し、仙台を退団することになった。実家のあるブラジル北東部が大水害に見舞われ、帰国を希望したことが理由だった。リーグ戦での成績は3試合出場ノーゴールだった。

●2010年J1開幕戦:ジュビロ磐田戦の先発メンバー

▽GK
林卓人

▽DF
菅井直樹
エリゼウ
渡辺広大
田村直也

▽MF
関口訓充
富田晋伍
千葉直樹
梁勇基

▽FW
中原貴之
中島裕希

※レイナルドは78分から中原貴之に代わって途中出場しJリーグデビュー

寿司をもたらす!?

ダニー・ヴコヴィッチ(オーストラリア代表)

生年月日:1985年3月27日(当時28歳)
在籍期間:2014年
J1通算成績:0試合出場/0得点

 U-23オーストラリア代表時代に指導を受けたグラハム・アーノルド監督が就任したばかりの仙台に加入したが、5月にレンタル元のパース・グローリーへ復帰していった。在籍期間は1ヶ月強、公式戦の出場はヤマザキナビスコカップの2試合のみだった。

 来日当初からオーバーウェイト気味で、試合に出場しても動きはやはり重かった。それよりも話題を読んだのは、ツイッターに投稿した「明日の寿司をもたらす」の一言だった。これは同僚の武藤雄樹がゴールを決めたら寿司を奢ることを約束したもの。そして実際にヴコヴィッチから武藤へ寿司がもたらされた。

 そんな肥満系守護神だが、重かったのは過去のこと。現在はベルギー1部の強豪ゲンクに所属し、日本代表FW伊東純也と共にプレーしている。今季はアキレス腱断裂によって長期離脱を強いられているものの、昨季までは正GKとしてゴールマウスを守っていた。

●2014年ヤマザキナビスコカップ・Aグループ第1節:清水エスパルス戦の先発メンバー

▽GK
ダニー・ヴコヴィッチ

▽DF
石川大徳
渡辺広大
石川直樹
二見宏志

▽MF
マイケル・マグリンチィ
鎌田次郎
富田晋伍
八反田康平

▽FW
武藤雄樹
赤嶺真吾

後ろ盾を失って…

マイケル・マグリンチィ(元ニュージーランド代表)

生年月日:1987年1月7日(当時27歳)
在籍期間:2014年
J1通算成績:6試合出場/0得点

 グラハム・アーノルド監督に請われてオーストラリア・Aリーグのセントラルコースト・マリナーズから期限付き移籍で加入するも、シーズン序盤に指揮官が退任して後ろ盾を失った。能力的にもやや中途半端で、ハードワーク以外に特別な武器がなく、出場時間も徐々に減っていった。

 結局、6月に期限付き移籍契約を打ち切って仙台を退団することとなった。2010年の南アフリカワールドカップにニュージーランド代表として出場した実績もあったが、日本では力を発揮しきれず。2014年9月に母国ニュージーランドからAリーグに参戦しているウェリントン・フェニックスへ移籍し、昨季からは古巣セントラルコースト・マリナーズに復帰している。

●2014年J1開幕戦:アルビレックス新潟戦の先発メンバー

▽GK
関憲太郎

▽DF
菅井直樹
鎌田次郎
石川直樹
二見宏志

▽MF
富田晋伍
角田誠
太田吉彰
梁勇基
マイケル・マグリンチィ

▽FW
ウイルソン

途中加入、途中帰国

ヴィニシウス(ブラジル出身)

生年月日:1995年1月26日(当時22歳)
在籍期間:2017年
J1通算成績:0試合出場/0得点

 U-20ブラジル代表歴を持つセンターバックで、来日直前の2017年6月にブラジル全国選手権1部のヴィトーリアを退団したばかりという状況だった。シーズン途中の加入ではあったものの、渡邉晋監督が当時採用していた3バックの一角を担うことが期待された。

 だが、公式戦のピッチには一度も立つことなく11月に右ひざの検査と治療のためブラジルに帰国すると、その後は日本に戻ってくることなく仙台との契約が満了を迎えて退団となった。

 秘密兵器はベールを脱ぐことなく秘密兵器のままに。仙台ではヴィニシウスのみならず、加入後にほとんど、あるいは全くピッチに立つことなく退団していったブラジル人選手が少なくない。

 2015年に加入後すぐ栃木SCにレンタルされたままフェードアウトしていったDFフェリペや、2013年にAFCチャンピオンズリーグの3試合のみに出場したMFジオゴ、2012年にリーグ戦1試合のみの出場に終わったMFサッコーニ、2011年にリーグ戦2試合に起用されたのみのMFマックスなどは、Jリーグにおいて記録にも記憶にも残ることができなかった。

●2017シーズンの基本先発メンバー

▽GK
シュミット・ダニエル

▽DF
平岡康裕
大岩一貴
増嶋竜也

▽MF
古林将太
富田晋伍
三田啓貴
中野嘉大
西村拓真
野津田岳人

▽FW
石原直樹

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