東京ヴェルディ、歴代ガッカリ外国籍選手5人。長髪カツラに殺人タックル…特大の期待を裏切った者たち

1993年の開幕から28年目を迎えたJリーグでは、数多くの外国籍選手がプレーしてきた。活躍した選手もいる中で、期待を大きく裏切って帰っていった選手も少なくない。今回フットボールチャンネル編集部では、東京ヴェルディ(ヴェルディ川崎時代も含む)で活躍できなかった外国籍選手を5人紹介する。※年齢は加入当時のもの

【写真:Getty Images】

Jリーグ第1号ゴールは決めたが…

 1993年の開幕から28年目を迎えたJリーグでは、数多くの外国籍選手がプレーしてきた。活躍した選手もいる中で、期待を大きく裏切って帰っていった選手も少なくない。今回フットボールチャンネル編集部では、東京ヴェルディ(ヴェルディ川崎時代も含む)で活躍できなかった外国籍選手を5人紹介する。※年齢は加入当時のもの

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ヘニー・マイヤー(元オランダ代表)

生年月日:1962年2月17日(当時31歳)
在籍期間:1993年
J通算成績:11試合出場/2得点

 アヤックス時代の1987年にオランダ代表として1試合に出場し、1990/91シーズンにはフローニンゲンを過去最高の3位に導いてオランダリーグ年間MVPも獲得した実績を持つ。そして日本では1993年5月15日、国立競技場で行われたJリーグ開幕戦で横浜マリノス (現横浜F・マリノス )から記念すべき第1号ゴールを奪った。

 だが、Jリーグでの挑戦はわずか3ヶ月ほどで終わってしまった。ヴェルディにはマイヤーと同時期にイェーネ・ハンセンやエリック・ファン・ロッサムといった複数の同胞が在籍していたものの、オランダ路線は他の日本人選手たちやチームにあまり受け入れられず。マイヤーは1993年7月に契約解除となり、母国へ戻ることとなった。Jリーグでの通算成績は11試合出場2得点だった。

 オランダ帰国後はカンブールやヘーレンフェーン、デ・フラースハップなどで活躍して1998年に現役を引退した。日本でプレーした期間は短くても、マイヤーの記念すべき一発はJリーグの歴史上最もよく知られたゴールの1つだ。

●1993年Jリーグ開幕戦:横浜マリノス戦の先発メンバー

▽GK
菊池新吉

▽DF
中村忠
ペレイラ
加藤久
都並敏史

▽MF
ハンセン
柱谷哲二
三浦知良
ラモス瑠偉

▽FW
ヘニー・マイヤー
武田修宏

現役ブラジル代表FW…?

ドニゼッチ(元ブラジル代表)

生年月日:1968年10月24日(当時27歳)
在籍期間:1996年
J通算成績:14試合出場/6得点

「黒豹」の異名を持つ現役ブラジル代表FWとして1996年2月に来日し、三浦知良との2トップや同じくブラジル代表のビスマルクとの共演にも注目が集まった。しかし、持ち味だったパワフルさを日本では発揮できず、同年8月にヴェルディを退団することとなった。ハイライトは1996年1stステージ第11節のジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)戦でゴールを決め、ヴェルディのJ通算100勝一番乗りに貢献したことだ。

 積極性はあるもののシュート決定率が低く、日本サッカーに適応できなかったばかりか、一説には「首都高の渋滞が我慢できなかった」ことがヴェルディ退団の一因ともされる。なお、来日当時のドニゼッチは長髪だったが、それはカツラであったことがのちに判明した。

●1996年Jリーグ第11節:ジェフユナイテッド市原戦の先発メンバー

▽GK
菊池新吉

▽DF
石川康
柱谷哲二
廣長優志
中村忠

▽MF
菅原智
三浦泰年
北澤豪
カイコ

▽FW
ドニゼッチ
藤吉信次

前代未聞の“記録”を作って…

エメルソン(ブラジル出身)

生年月日:1973年3月2日(当時28歳)
在籍期間:2001年
J1通算成績:7試合出場/0得点

 2001年のシーズン後半に来日し、エジムンドやマルキーニョスとともにブラジル人トリオで降格の危機に瀕するヴェルディを救うはずだった。

 エジムンドがシーズン終盤に加入してリーグ戦5試合に出場して2得点を挙げ、マルキーニョスも14試合に出場して8得点と大きく貢献した一方、エメルソンは別の意味で強い印象を残した。なんと出場した7試合連続で警告を受けるという前代未聞の記録を打ち立てたのである。

 とにかくプレーが荒く、ペナルティエリア付近であろうが構わず殺人的なタックルを見舞った。その結果、シーズン終了とともに退団。翌年優勝争いをけん引したエジムンドや、数々のクラブを渡り歩いてJリーグの外国籍選手最多得点記録を持つマルキーニョスのようなレジェンドにはなれなかった。

●2001年J1・2ndステージ第15節:FC東京戦の先発メンバー

▽GK
菊池新吉

▽DF
西田吉洋
中澤佑二
エメルソン
杉山弘一

▽MF
永井秀樹
山田卓也
小林慶行
小倉隆史

▽FW
マルキーニョス
エジムンド

かつての“浪速の黒豹”は…

パトリック・エムボマ(元カメルーン代表)

生年月日:1970年11月15日(当時32歳)
在籍期間:2003年〜2004年
J1通算成績:79試合出場/48得点

 1997年から1998年にかけてガンバ大阪でプレーし、圧倒的な身体能力で数々のアクロバチックなゴールを叩き込み、絶大なインパクトを残したカメルーン代表ストライカーだ。日韓ワールドカップに出場した後の2003年から東京ヴェルディにやってきて、ガンバ時代の再現が期待された。

 しかし、かつて“浪速の黒豹”と恐れられた頃の姿ではなかった。すでに30代に突入しており身体的な衰えもある中、負傷も増えて本来のパフォーマンスを取り戻せず。周りからの大きな期待とは裏腹に、不振の悪循環にはまっていった。

 ヴェルディでの1年目こそリーグ戦23試合出場で14得点を挙げたが、2年目の2004年はひざの負傷の影響でパフォーマンスが低下し、シーズン途中にヴィッセル神戸へ移籍することとなった。ガンバ時代の1997年にリーグ戦28試合出場25得点を記録していたことを考えれば、物足りない数字だった。

 2005年5月に神戸で現役を引退した後は実業家として、またFIFA公認代理人や解説者としても活躍している。

●2003年J1・1stステージ第14節:名古屋グランパス戦の先発メンバー

▽GK
高木義成

▽DF
柳沢将之
林健太郎
米山篤志
三浦淳宏

▽MF
山田卓也
ラモン
小林慶行
平野孝

▽FW
桜井直人
パトリック・エムボマ

イニエスタの親友カルリーニョス

カルロス・マルティネス(スペイン出身)

生年月日:1986年6月27日(当時30歳)
在籍期間:2017年〜2018年
J2通算成績:29試合出場/2得点

 スペインでは3部相当が自己最高だったストライカーだが、来日前はビジャレアルBで2シーズン連続二桁得点を達成していた。弁護士資格を持つインテリで、若手中心のBチームを引っ張る人格者としての評価も高く、確かに人間性の良さは抜群だった。

 とはいえ、Jリーグで結果を残すにはストライカーとしての能力が足りなかった。当時のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督はカルロス・マルティネスを積極的にベンチから起用していたが、足もとが巧みでポストプレーに長ける一方でフィニッシュの局面に絡む回数が非常に少なく、長身の割に空中戦もあまり得意でないなど期待を裏切るパフォーマンスだった。

 結局、Jリーグでのプレーは2018年夏までの1年間のみだった。それでもカルロス・マルティネスは、親友のアンドレス・イニエスタに日本行きを強く勧め、ヴィッセル神戸加入を後押ししたことが判明したことで再び脚光を浴びる。最近公開されたイニエスタの半生を振り返るドキュメンタリーには、友人の「カルリーニョス」としてインタビューに応えて親友への思いを語っている。現在は隣国アンドラに本拠地を置きながらスペイン3部リーグに参戦するFCアンドラでプレーを続けている。

●2017年J2第24節:カマタマーレ讃岐戦の先発メンバー

▽GK
柴崎貴広

▽DF
平智広
井林章
永田充

▽MF
安西幸輝
中後雅喜
渡辺皓太
安在和樹
梶川諒太
アラン・ピニェイロ

▽FW
カルロス・マルティネス

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