メッシ劇場開演。チェルシーの自滅逃さぬバルサの絶対的エース、必然の2ゴール1アシスト

欧州最強を決めるチャンピオンズリーグ(CL)も準々決勝に進出する8チームが出揃った。現地時間14日に行われたラウンド16の2ndレグでは、リオネル・メッシが圧巻のパフォーマンスでバルセロナをベスト8に導いている。対峙したチェルシーを1人で崩壊させたアルゼンチン人FWの輝きは増すばかりだ。(文:長坂祐樹)

リオネル・メッシが圧巻の2ゴール1アシスト。チェルシー守備陣を蹴散らした【写真:Getty Images】

ゴールが欲しいチェルシー。ゴールを奪ったバルサ

 欧州最強を決めるチャンピオンズリーグ(CL)も準々決勝に進出する8チームが出揃った。現地時間14日に行われたラウンド16の2ndレグでは、リオネル・メッシが圧巻のパフォーマンスでバルセロナをベスト8に導いている。対峙したチェルシーを1人で崩壊させたアルゼンチン人FWの輝きは増すばかりだ。(文:長坂祐樹)

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 現地時間14日、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦2ndレグが行われ、バルセロナはチェルシーをホームに迎えた。

 アウェイでの1stレグを1-1で終えていたバルセロナは、2ndレグは0-0のままでも準々決勝進出が決まる状況にあった。対してチェルシーは、強力な攻撃力を誇る相手を抑えつつ最低でも1得点を奪わなければならない、決死の覚悟で試合に臨んだ。

 チェルシーにとっての最高のストーリーは、1stレグのように5-4-1のシステムで堅く守り、失点をゼロに抑えながら、前線のタレント力で得点を奪うというものだっただろう。しかしその目論みは、バルセロナのFWリオネル・メッシの前ではかなく散ることとなる。

 3分、右サイドに流れてボールを受けたメッシは、中のウスマン・デンベレとワンツーで抜け出すと、さらにペナルティエリア内にいるルイス・スアレスにパス。これは相手に当たるもこぼれ球を自ら拾い、そのまま右足を振りぬいて相手GKの股を抜くシュートを決めて見せた。

 1点でも多くゴールが欲しいチェルシーにとって、この失点は目を覚ますきっかけとなった。バルセロナが後方でビルドアップを開始すれば、チェルシーは思い切って最終ラインを上げてハイプレスを敢行。奪ったボールはショートカウンターにつなげ、それが無理ならばゆっくりパスをつないで崩しの機会を伺った。

 その際、両サイドのエデン・アザールとウィリアンの個の能力が光った。8分、12分と両者が絡んだ攻撃はバルセロナのゴールに迫り、チェルシーは0-1とリードされていながら悪くない展開を見せる。

 しかし、皮肉にもチェルシーは攻撃に出た際に空いた裏のスペースをメッシに利用されてしまう。20分、アザールの仕掛けが大きくクリアされると、それをセンターサークル付近で拾ったセスク・ファブレガスがコントロールミス。ボールはメッシに渡り、そこからバルセロナのカウンターがさく裂。最後はデンベレが豪快なシュートを叩き込み、戦局を大きく動かす重要な追加点を決めた。

メッシ圧巻の2ゴール1アシスト。存在そのものが相手の脅威に

 チェルシーにとって致命的となる2点目を決めた後、バルセロナは相手からボールを奪い主導権を握った。ボランチのセルヒオ・ブスケツやイヴァン・ラキティッチを中心にゲームを組み立て、反撃に出たい相手に対して悠々と試合を進めた。

 チェルシーはその後、低い位置で奪ってからのカウンターでゴールを奪いにいくも得点には繋げられず。逆に、63分にはディフェンスラインの軽率なミスからまたしてもメッシに得点を決められ、絶望的な3点差をつけられてしまった。試合終盤にはアントニオ・リュディガーのヘディングシュートなど惜しいシーンもあったが、結局3-0でバルセロナの完勝に終わった。

 守備的な戦い方で大一番に臨んだチェルシーは、メッシの得点で出鼻をくじかれてしまった。得点が必要だった状況を考えると、むしろその後攻撃に出た際のリスク管理の方が重要であったが、そこでも自分たちのミスで相手にリードを広げる機会を与えた。

 そもそも2ndレグでゴールが必要になったのも、1stレグ終盤のディフェンスラインのパスミスからの失点が原因となっている。2戦通じて1得点しか奪うことができなかったのは事実だが、それ以上に強力な攻撃力を誇るバルセロナ相手にリスクマネジメントを徹底できなかったことが大きな敗因の一つに挙げられるだろう。

 逆にバルセロナは、メッシが2戦合計で3ゴール1アシストと全ての得点シーンに絡む大活躍を見せた。バルベルデ監督新体制のもと今季は新たな役割を与えられているメッシだが、ここぞという場面で相手の隙を見逃さず、チームに勝利の歓喜をもたらした。

 メッシが輝くバルセロナは強い。CL準々決勝で顔を合わせるチームにとって、この「メッシ」という存在そのものが脅威となる絶対的エースをどのように封じるかが勝利への大きなテーマとなるに違いない。

(文:長坂祐樹)

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