「見ていて勉強になる」 太田宏介が“気になるSB7人”、「スケールアップしている」と評価したのは?

太田宏介は35歳となった今も日本人トップクラスのSBだ【写真:(C) FCMZ】

太田宏介は35歳となった今も日本人トップクラスのSBだ【写真:(C) FCMZ】

【インタビュー】「自分に似ている」C大阪の松田陸と山中亮輔はお気に入りの選手

 J2のFC町田ゼルビアに加入したDF太田宏介は、日本人選手でトップクラスの左サイドバック(SB)だ。左足のキックは抜群の精度を誇り、2015年にはJ1でDF史上最多アシスト(14本)を記録。35歳で地元・町田へ20年ぶりに舞い戻ったSBのスペシャリストに、国内外の“気になる日本人SB”を訊いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史)

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 太田と言えば、自慢の左足から繰り出す高精度のキックは日本人屈指。FC東京時代の2014年に10アシスト(リーグ4位)、15年に14アシスト(同1位)とDF史上初の2年連続2桁アシストをマークし、今も“DF最多アシスト記録”として刻まれている。

 そんな“職人”太田は、「自分に似ているプレーヤー」、つまりは攻撃的SBに自然と目が行き、「クロスの精度、球質、角度、アシストのバリエーションを見たりするのが好き」だと話す。Jリーグで気になるSBを尋ねると、すぐにDF松田陸とDF山中亮輔というセレッソ大阪の両サイドの名前が挙がった。

「松田選手は(2014~15年に)FC東京で一緒にプレーしましたけど、高い位置でボールを持った時の攻撃がストロングポイントです。山中選手はキックのカーブ弾道、スピード、角度、どれもレベルが高く、深い位置に入っていかず、アーリーでも危険なボールをピンポイントで蹴れるので、相手のディフェンスからしたらすごくやりづらい。見ていてすごく勉強になります。海外からはハイライトで見る形でしたけど、2人とも若い頃よりもどんどんスケールアップして、自分たちのポジションを確保していますよね」

 日本代表シーンでは、長らくレギュラーを張ってきたDF長友佑都(FC東京/35歳)が大ベテランとなり、DF中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC/25歳)、DF伊藤洋輝(シュツットガルト/23歳)らの台頭がフォーカスされるようになった。太田は「現代風ではなく、攻撃に特化した古典的なSBが出てきたほうが面白い」と、自身の見解を述べる。

(左から)山根視来、松田陸、室屋成、山中亮輔、小川諒也【写真:徳原隆元 & Getty Images】

(左から)山根視来、松田陸、室屋成、山中亮輔、小川諒也【写真:徳原隆元 & Getty Images】

元同僚の室屋成と小川諒也の代表定着に期待

「中山選手は組み立てが上手いと(柏)レイソル時代から感じていました。守備も堅実で、どちらかと言うと、(攻撃に特化した)僕とは対照的なタイプ。若いのに、A代表でもあれだけ冷静にプレーしているのでうらやましいです。長友選手がずっと左SBを担ってきたなか、中山選手にしても伊藤選手にしても、守備をしながら上手くポゼッションに関わっていくスタイルになってきました。もちろんそれもそれで素晴らしいですけど、個人的にはもっと攻撃重視で、昔の(元ブラジル代表DF)ロベルト・カルロスみたいなSBが出てきたほうが面白いと思います」

 そのなかで、太田が頭に思い浮かべたのが、右SBはDF山根視来(川崎フロンターレ/28歳)とDF室屋成(ハノーファー/28歳)、左SBはDF小川諒也(ヴィトーリアSC/25歳)だった。

「昨年、山根選手がアシストを量産(12本)していて、僕が2015年に記録した14アシストが抜かれると、ビクビクしながら結果を見ていました(笑)山根選手はポゼッションが上手いし、フィニッシュに関われて、アシストもできて、自分でゴールできる。全体的に万能系が増えていて、レベルも上がっていると思います。個人的には、右SBは室屋選手、左SBは小川選手(ヴィトーリアSC)に頑張ってもらいたいです」

 もちろん、2年ぶりに日本復帰を果たした太田も、新天地・町田でチームのJ1昇格に向けてしっかりと存在感を発揮していくつもりだ。

[プロフィール]
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。J1通算296試合11得点、J2通算32試合0得点、J3通算2試合0得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして存在感を発揮。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、出身地のJクラブ「FC町田ゼルビア」を盛り立てる。(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)

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