天皇杯王者・浦和、J2水戸に薄氷の2-1勝利で16強進出 全3ゴールが“PK”の異例の展開

浦和レッズの大槻毅監督【写真:Getty Images】

浦和レッズの大槻毅監督【写真:Getty Images】

後半に3つのPKで試合が動く、浦和が苦しみながら逆転勝利

 第99回天皇杯は14日に3回戦が行われ、前回優勝のJ1浦和レッズはJ2の水戸ホーリーホックに先制点を許しながらもFWファブリシオの2ゴールで逆転して2-1の勝利を収め、ベスト16に進出した。

 浦和は10日のJ1リーグ第22節北海道コンサドーレ札幌戦(1-1)からGK西川周作を除く10人を入れ替えた。一方の水戸は同じく10日のJ2リーグ第27節横浜FC戦(0-0)からスタメン11人全員を入れ替えてのスタートになった。

 互いに相手の出方をうかがうようにして膠着した前半のなかで、決定機を作ったのは水戸だった。まずは前半20分、右サイドからのFKをFWジョーが叩くと西川がファインセーブしたもののボールはゴール前にこぼれた。そこにDFンドカ・ボニフェイスが詰めたもののシュートはクロスバーを直撃した。

 さらに同28分、水戸は右サイドをFW村田航一が抜け出すとファーサイドへのクロスをフリーでMF浅野雄也が合わせたものの、これも西川がファインセーブ。浦和はこれといったチャンスを作ることができず、前半を0-0で終えた。

 そして後半に入ると6分、水戸はペナルティーエリア内の左サイドでジョーがDF森脇良太ともつれて倒れると、佐藤隆司レフェリーはPKを宣告。これをジョーが決めて同9分の先制ゴールになった。浦和の大槻毅監督は、直後にたまらずMF関根貴大をピッチに送り込んだ。

 失点で目が覚めたかのように浦和はプレースピードを上げ始めて水戸陣内を攻略する場面が増えた。すると同17分、右サイドでFWマルティノスがゴールライン付近から中央へ突破。グラウンダーのシュートはGK村上昌輝に弾かれたが、そのこぼれ球に詰めようとしたところで倒され、今度は浦和にPKが与えられた。

 ここでマルティノスは自らキッカーを務めようとしたが、大槻監督はその前から準備していたFW杉本健勇への交代を行うように指示。マルティノスは怒りのあまりにPKをセットする前のボールを外に蹴り出すようなアクションも見せたが、MF阿部勇樹が抱擁して落ち着かせるとそのまま交代。このPKをFWファブリシオが蹴り込んで同20分の同点ゴールになった。

 ペースを握った浦和はさらに攻撃の手を強め、同33分にはFW汰木康也に代えてMF柏木陽介も投入。すると1分後、右サイドで柏木からMF柴戸海にパスが通り、戻したボールを関根がシュートフェイントで中央に切り込もうとしたところで倒され再びPKの判定。これをファブリシオが冷静に決めて、同36分に浦和が2-1と勝ち越した。

 1点を追う水戸は、後半アディショナルタイムのCKのチャンスでGK村上も攻撃参加。一度はヘディング、一度はこぼれ球の右足シュートと2回の決定機を迎えたが、村上のシュートはいずれも枠外に外れて同点機を逃し、そのまま浦和が2-1で逃げきった。

 一時はジャイアント・キリングの予感も漂った一戦だったが、決まったゴールすべてがPKという試合を制した前回王者の浦和がベスト16に進出した。16強以降の組み合わせ抽選会は8月16日に開催され、来年の元旦に改築された国立競技場で決勝戦が行われるトーナメントが決定する。(Football ZONE web編集部)

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