鳥栖 天皇杯2年連続16強 “ラストゲーム”のF・トーレス 決勝ゴール

◇サッカー天皇杯全日本選手権3回戦 鳥栖1―0柏(2019年8月14日 三協F柏)

“エルニーニョ”(神の子)が、その由縁をピッチで示した。鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス(35)は、0―0で迎えた延長戦の前半開始とともに投入された。6分後、見事な決勝ゴール。最初のチャンスを見事に仕留めた。「相手の選手は疲れている状況で、しっかりプレスをかければ奪えると考えていた」。リスタートしたボールにプレッシャーをかけて奪取すると、GKと1対1に持ち込む。タイミングを外して、右足でゴール左を射貫いた。

23日のホーム神戸戦でユニホームに別れを告げるトーレスにとって、この日は天皇杯のラストゲーム。6月30日のリーグ清水戦以来、約1カ月半ぶりの得点でチームを2年連続16強に導いてみせた。

「自分が入った時にチームメイトが疲れ切っているのは分かっていた。日々の練習をしてきた中で、今日は勝ちに値するだけの姿勢を見せていた。何よりもゴールして勝てたことは嬉しいが、(ゴール後のセレブレーションは)勝ちに値するだけの練習を積んできた彼らのためを思っての喜びだった」

ピッチ内では鬼神のごとき表情でボールを追い、ピッチ外では柔和に報道陣に対応する。そんなナイスガイのプレーを見られるチャンスも17日のアウェー湘南戦、23日のホーム神戸戦の2試合のみとなった。ただ、「1日1日を考えるだけ」と特別な意識はない。「たとえば今日は試合に出て、ゴールを決めて、チームが勝って、夕食をみんなで素晴らしい気持ちでお祝いをしながら食べる。そして、次の日がくる。先のことを考えるというよりも、日々を楽しみたい」。ゆっくりと、しかし確実に最後の日が近づく。それでもトーレスは普段と同じように歩いて行く。

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