町田が首位攻防戦でG大阪に逆転勝ち、ロングスローから同点弾…数的優位を生かす

 J1リーグは第21節の残り7試合が行われ、前節首位の町田がG大阪に逆転勝ち。G大阪は、10試合ぶりの黒星を喫した。11試合負けなしで前節2位の鹿島は、神戸に逆転で敗れた。浦和は3得点で磐田に快勝。福岡は1点を守ってF東京を退けた。

町田3―1G大阪

 町田にとって負ければ首位を明け渡す一戦で、開始早々に失点した。それでも、勝利を積み重ねてきた自らのスタイルを信じ、逆転で難敵のG大阪を退けた。

前半終了間際、町田・デューク(中央)がシュートを決める(30日)=宇那木健一撮影

 30分過ぎ、相手DF半田が2度目の警告で退場となり、潮目が変わったところを逃さなかった。前半終了間際、代名詞ともいえるロングスローから、最後はFWデュークが押し込んで同点。「選手の配置、役割を整理して臨んだ」(黒田監督)という後半は、61分にFW藤尾が自ら獲得したPKを決めて勝ち越し。さらにMF仙頭の狙い澄ましたシュートで試合を決定づけた。

 強度の高いプレー、シンプルな速攻で初のJ1を席巻するチームは、ともに23歳の藤尾、サイドアタッカーのMF平河が躍動し、DF昌子や仙頭らJ1の経験が豊富な選手が下支えする。この日も激しくぶつかり合い、かつてG大阪でプレーした昌子、C大阪の下部組織出身の藤尾らにはブーイングが飛んだ。図らずもボールを保持する時間が長くなり、指揮官は「試合運びには課題が残る」としたが、攻守のバランスは崩れなかった。

 藤尾や平河にとっては、7月3日に予定されるパリ五輪代表発表前の最後の試合。首位を守り、メンバー入りへのアピール材料にもなった。(岡田浩幸)

  G大阪・ポヤトス監督 「(DF半田の)退場で流れが変わってしまった。ただ、選手は前へ前へという気持ちを示した。この姿勢を続ければ(チームは)前進できる」

ジャンルで探す