カントナ氏、マンU上層部の恩師ファーガソン氏への対応に激怒「敬意に欠けている」

サー・アレックス・ファーガソン氏

 元フランス代表FWエリック・カントナ氏が、元指揮官であるサー・アレックス・ファーガソン氏に対する扱いをめぐって、古巣マンチェスター・ユナイテッドの上層部を痛烈に批判した。

 現在82歳のファーガソン氏は1986年から2013年までマンチェスター・ユナイテッドの指揮官を務め、通算13度のリーグ優勝、2度のチャンピオンズリーグ(CL)制覇へと導いた史上最高の監督の1人。2000年にはナイト位を叙勲されたため、「サー」の敬称をつけて呼ばれている。

 しかし、先月に1億1300万ポンド(約220億円)もの純損失を発表したマンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグが定めた「収益と持続可能性に関する規則(PSR)」3年間の損失上限である1億5000万ポンド(約292億円)に迫っていることから、昨年12月からフットボール部門を掌握したジム・ラトクリフ氏が会長兼CEO(最高経営責任者)を務める多国籍化学企業『INEOS』はコスト削減の必要性に迫られている。

 すでに約4500万ポンド(約88億円)を節約するために250人以上のスタッフが解雇されているなか、イギリスメディア『BBC』や大手メディア『ESPN』などの報道によると、指揮官退任後から年間200万ポンド(約4億円)以上の報酬でグローバル・アンバサダーを務めているファーガソン氏との契約を今シーズン限りで打ち切ることを『INEOS』は決断したという。

 なお、先週にラトクリフ氏はファーガソン氏と直接話し合った模様で、友好的にこの決断に至ったと見られており、現在も頻繁にスタジアムで試合を観戦しているファーガソン氏は今後もいつでも『オールド・トラッフォード』で歓迎されることが伝えられている。

 それでも、恩師の契約が打ち切られる方針となったことを受け、1992年から1997年までマンチェスター・ユナイテッドでプレーしたカントナ氏が自身の公式イスタグラムを更新し、「サー・アレックス・ファーガソンは死ぬまでクラブでなんでも好きなことができるはずだ。まったくもって敬意がない。完全にスキャンダルだ。サー・アレックス・ファーガソンは永遠に私のボスだ!」と上層部への不満を公にした。

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