豪州ポポヴィッチ監督、次節ホームで「埼スタみたいな雰囲気を」 会場の到着遅延で準備不足も「言い訳にはしない」

トニー・ポポヴィッチ監督

 15日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選第4節で日本代表とオーストラリア代表が対戦し、1対1で引き分けた。試合後、オーストラリア代表のトニー・ポポヴィッチ監督が記者会見に登壇した。

 ポポヴィッチ監督は激闘を振り返り、「我々にとっていい結果になった。今の状況を考えると良かったと思う。日本は今予選で初失点。長く同じメンバーでもプレーしている。こちらは(9月23日の監督就任から)4回しか練習していない。ただ、レギュレーションがあるので、それを言い訳にはしない。勝ち点1を取れてよかった」と敵地でのドロー決着を評価。

 そして、「もちろん、日本から勝ち点3を取ることは目標だったが、簡単ではない。今日はしっかりとした固い意志を持ち、守備陣が守ってくれた。そしてDFだけでなくチーム全体で本当に努力したと思う。日本は3試合で14得点。しかもスタメン全員が欧州のトップリーグでプレーしている。その相手に対してチャンスを最小化できたことはよかった」と、日本代表をリスペクトしたうえで守備の手応えを口にしていた。

 試合前には事故渋滞で会場の到着が遅れるアクシデントが発生した。ただ、指揮官は「長くても90分で着くと言われていたが、2時間15分かかり、十分な準備ができなかった。選手たちは到着して10分で準備になった」と移動に問題が発生したことを認めつつも、「これも言い訳にはしない」と強調し、「選手・スタッフも心を尽くしてくれたし、そういった状況の中でしっかり対応できたと思う」と不測の事態の中で結果を残した選手・スタッフらを称えた。

 急転直下の就任から10月シリーズ(ホーム中国代表戦、アウェイ日本代表戦)を1勝1分で乗り切ったポポヴィッチ監督。あらためて今月の活動を振り返り、「いろいろと変化があった。スタッフも変わった中、中国戦は逆転で初勝利を挙げ、大きな勝利になった。今回は日本という非常に素晴らしい相手に初失点を与え、自分たちも得点できた。この期間はとても良いものになったと思う」と総括。

 そして、次節オーストラリア代表のホームで行われるサウジアラビア代表戦に向けて、「どの試合もすべて難しく、大事になる。サウジ戦はホームでの開催。サポーターが力強く後押ししてくれる(ことを期待しているし)、今日の埼玉スタジアム2002のような素晴らしい雰囲気を作り上げてくれたらいいなと思う。そして、サウジ戦が終われば、また次の試合というように、一つひとつの試合を丁寧に戦っていく」と意気込みを語った。

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