なでしこの“救世主”19歳MF谷川萌々子…不完全燃焼の五輪を終えて決意「次のW杯や五輪では中心選手として」

谷川萌々子

 なでしこジャパンのMF谷川萌々子が5日、パリオリンピック2024(パリ五輪)から帰国し、羽田空港でメディアの取材に応じた。

 初戦でスペインに敗れて迎えたグループステージ第2戦のブラジル戦に80分から途中出場した谷川は、相手に1点のリードを許して迎えた後半アディショナルタイムにPKを獲得すると、同点に追いついて迎えたアディショナル6分には中盤でルーズになったボールを直接ゴールに叩き込むロングシュートを決めて勝ち越し点を記録。これが決勝点となり、日本に貴重な勝ち点3をもたらした。

 ブラジル戦の活躍もあり、大きな期待が寄せられた中で迎えた準々決勝のアメリカ代表戦だったが、谷川はメンバー外に。大会前に痛めた足首の状態が心配されたものの、本人は「足の状態というよりかは少し体調を崩していてベンチ外でした」と理由を説明。「小さい頃からの夢の舞台(谷川)」で大きなインパクトを残したものの、「最後のアメリカ戦でチームに貢献できなかったのが一番悔しい」と今大会を振り返り、「次のワールドカップやオリンピックでは中心選手としてチームを勝たせられるような、点を取れる選手になりたいと思います」との決意を口にした。

 足のケガもあり、ベンチから試合を眺めることが多かった今大会。谷川は「不完全燃焼という形で終わってしまった。メンタル的にもフィジカル的にも、もっと大人になる必要がある」、「(長谷川)唯さんや(長野)風花さんのようにハードワークをし続ける体力をつけないといけない」と感じたことを明かしつつ、その一方でスペインのように「もっと自分たちでボールを握る必要があると感じた」とも主張。個人としてもチームとしても「もっともっと成長する必要がある」と、先を見据えた。

 今後は同じポジションのライバルであり、なでしこジャパンの中心でもあるMF長谷川唯やMF長野風花を脅かす存在となっていくことが期待されるが、谷川は「まずはサッカー選手としてピッチに立つことが一番」としつつ、「もっと積極的に奪わないといけないなとは思いますけど、唯さんも風花さんも素晴らしい選手なので、自分的には一緒にピッチに立ちたいという気持ちの方が少し強いです」と続け、ピッチ上で共存しつつ、なでしこジャパンをさらなる高みへ導きたいとの考えを口にした。

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