鎌田大地の退団が決定的なラツィオ、トゥドール監督も電撃退任へ…補強方針でクラブと対立か

イゴール・トゥドール

 ラツィオを率いるイゴール・トゥドール監督が、わずか3カ月でクラブに別れを告げることとなりそうだ。『スカイ・イタリア』など複数のメディアが報じている。

 2022-23シーズンはマウリツィオ・サッリ監督のもとで、セリエAを2位で終えるなど好成績を残したラツィオは、2023-24シーズンもサッリ監督体制でシーズンをスタート。しかし、シーズン開幕から成績が安定せず、今年3月にチャンピオンズリーグ(CL)も含めた公式戦で4連敗を喫した後、サッリ監督が辞任を決断していた。

 サッリ監督の後を継ぎ、シーズン終盤から指揮を執ることとなったトゥドール監督は、初陣となったセリエA第30節ユヴェントス戦(○1-0)を白星で飾るなど、好スタートを切る。準決勝まで駒を進めていたコッパ・イタリアこそ、ユヴェントスに2戦合計2-3で敗れ、タイトル獲得までは手が届かなかったが、セリエAではラストの7試合を4勝3分と無敗で駆け抜け、安定して勝ち点を積み上げることに成功。7位フィニッシュへ導き、クラブに来季のヨーロッパリーグ(EL)出場権をもたらしていた。

 サッリ監督体制では出場機会が限定的だった日本代表MF鎌田大地、イタリア代表DFニコロ・カザーレ、アルゼンチン人FWバレンティン・カステジャーノスを重宝するなど、選手選考の面でも“新たな風”を吹かせたトゥドール監督。同監督が熱望したことにより、鎌田も一時は契約延長に近付いていると報じられていたが、現在行われている日本代表活動のなかで「ラツィオを離れるのは100パーセント」と語るなど、退団が決定的となっている。

 だが、ラツィオを離れるのは鎌田だけではないようだ。今回の報道によると、トゥドール監督は今夏の移籍市場における補強方針、および今後のプロジェクト面でクラブ側と意見が割れ、最後まで折り合いがつかなかったという。トゥドール監督は自身が要求する新たなチームづくりを進められないことにより、ラツィオから去ることを決断。今年3月の就任時には、イタリアメディア『ガゼッタ・デロ・スポルト』によって2025年6月末までの契約を結んだと報じられていたが、この契約を解除する模様だ。

 現時点でクラブから正式な発表はされていないが、チームの立て直しに成功したトゥドール監督は、わずか3カ月でラツィオと袂を分かつこととなるのだろうか。

【ハイライト動画】トゥドール監督の“ラストゲーム”となるかもしれないセリエA最終節

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