アル・ナスル、PK戦の末にACL4強入りを逃す…118分にC・ロナウドが起死回生の同点弾をマークも実らず

クリスティアーノ・ロナウド

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝・セカンドレグが11日に行われ、アル・ナスル(サウジアラビア/E組1位)とアル・アイン(UAE/A組1位)が対戦した。

 4日に行われたファーストレグを0-1で落としたアル・ナスル。勝利が求められる一戦に、指揮官を務めるルイス・カストロ監督は、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドやセネガル代表FWサディオ・マネら主力選手を先発に起用した。

 試合は、アウェイのアル・アインがスコアを動かす。28分にヤヒア・ナデルが自陣でボールを奪ってドリブルで持ち運び、ボールを受けたカクが華麗なターンでDFを翻弄しながらスルーパスを供給。左サイドの裏に向け出したソフィアン・ラヒミが、冷静にGKとの1vs1を制してアル・アインが先制に成功する。勢いに乗るアル・アインは、45分にもラヒミが鮮やかなコントロールショットを沈めて追加点を獲得。この時点でアル・ナスルは、ファーストレグを含めて3点のリードを許す苦しい立場に陥ってしまった。

 しかし、ここからアル・ナスルが怒涛の反撃を開始。前半終了間際の45+5分に敵陣左サイドでボールを奪取したマルセロ・ブロゾヴィッチが、逆サイドを駆け上がってきたマネにスルーパスを送る。ボールはわずかに流れたものの、飛び出してきたGKをかわして左足を振り抜き、ゴール前でボールを受けたアブドッラフマーン・ガリーブが確実に流し込んで1点を返した。

 後半開始直後の51分には、右サイドでボールを持ったマネのスルーパスにオタビオが反応。深い位置まで運んで蹴り入れたクロスがGKのオウンゴールを誘発して2-2の同点に追いつくと、72分にはペナルティエリア右角でアル・ナスルがフリーキックを獲得する。キッカーを務めたアレックス・ニコラオ・テレスが鋭いクロスを送り、ボールはGKの手を弾いてゴールイン。2戦合計スコアを3-3として、勝負は完全なイーブンに戻された。

 試合は90分で決着がつかずに延長戦へと突入。すると、95分にアル・ナスルのアイマン・ヤヒヤが、倒れ込んだ相手に危険なタックルを敢行したと判断され、VARの介入によりレッドカードを提示されてしまう。

 数的有利となったアル・アインは、103分にポゼッションでアル・ナスルを敵陣に押し込むと、マティアス・パラシオスが右サイドの浅いエリアからアーリークロスを放つ。ボールがゴールマウスへと向かうと、GKラグド・アル・ナジャールが痛恨のキャッチミス。クロスバーに当たった跳ね返りをスルタン・アル・シャムシが押し込み、再びアル・アインが一歩先行する。

 このまま終了かと思われた118分、左サイドから送られたクロスに反応したC・ロナウドが相手DFに倒されPK獲得に成功。プレッシャーのかかる場面でC・ロナウドは確実にネットを揺らし、ベスト4進出をめぐる一戦の決着はPK戦に委ねられた。

 先攻のアル・ナスルで1人目のキッカーを務めたブロゾヴィッチが痛恨の失敗を喫し、後攻のアル・アインは成功。アル・ナスルは2人目も失敗し、アル・アインは2人目も冷静にゴールに沈める。3人目のキッカーとなったC・ロナウドは、この試合2本目のPKを成功させたが、アル・アインの3人目も成功。アル・ナスルは4人目が失敗したことで敗退が決定した。準決勝進出を決めたアル・アインは、全北現代モータースと蔚山現代の勝者との対戦が決まった。

【スコア】
アル・ナスル 4-3(PK 1-3)(2戦合計:4-4) アル・アイン

【得点者】
0-1 28分 ソフィアン・ラヒミ(アル・アイン)

0-2 45分 ソフィアン・ラヒミ(アル・アイン)
1-2 45+5分 アブドッラフマーン・ガリーブ(アル・ナスル)
2-2 51分 オウンゴール(アル・ナスル)
3-2 72分 アレックス・ニコラオ・テレス(アル・ナスル)
3-3 103分 スルタン・アル・シャムシ(アル・アイン
4-3 118分 クリスティアーノ・ロナウド(PK/アル・ナスル)

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