福島、八戸戦の0-3敗戦扱いが取り消しに…罰金150万円に変更

 Jリーグは14日、明治安田生命J3リーグ第8節の福島ユナイテッドFC対ヴァンラーレ八戸戦のスコアについて、JFA(日本サッカー協会)不服申立委員会の決定に伴い、公式記録を「福島 0-3 八戸」から「福島 2-0 八戸」に訂正したと発表した。なお、福島には同試合におけるエントリー不備により、150万円の罰金が科されることになった。

 5月16日に行われた同試合は、福島が2-0で勝利。しかし、福島は指定公式検査において陰性判定を得ていない選手を同試合に出場させていた。Jリーグ規律委員会は8月18日、福島が出場資格のない選手を不正出場させたとして、福島にけん責および当該試合を福島の0-3負け試合扱い(※個人記録は変更なし)とする処分を科していた。

 これに対し、福島は8月24日付でJFA不服申立委員会への不服申し立てを実施。次のような主張を行なっていた。

「エントリー手続きは経ていなかったが、Jリーグ規約が定めるJリーグ登録を行っており、出場資格に関するJリーグ規約による出場資格を有していた。出場資格の有無については、『出場資格』の項の要件を充足しているか否かによって判断されるべきであり、出場資格は有するがエントリー手続に不備がある選手は『出場資格のない選手』には該当しない。したがって、懲罰の決定には規定の適用に誤りがある」

「本件試合のマッチコミッショナー(MC)から、本件選手がエントリー可能者リストに記載がなくても、本件選手が新型コロナウイルス感染症の陰性判定を得ていることが証明できれば本件選手は本件試合に出場することができる旨の発言があった。そこでMCに対し、本件選手が陰性判定を得ている旨を告げ、抗原検査における陰性判定の結果を撮影した写真を示したところ、MCが、本件選手が本件試合に出場することを承認した。MCからの提案と承認に基づき本件選手を出場させたのであるから、その出場は本懲罰基準にいう『不正出場』には当たらない」

 JFA不服申立委員会は福島のこれらの主張について、以下のように判断し、「理由がなく、失当である」としている。

「Jリーグ規約の定める手続による出場資格を有していることは、本件試合への出場資格を有することの必要条件ではあるが、それだけでは足りず、『サッカー選手の登録と移籍等に関する規則』第13条第3項に規定されている要件を満たさなければ出場資格を得ることはできない。本件選手は同条第3項に定める指定公式検査を受けていなかった者であるから、本件試合において本懲罰基準に規定する出場資格の無い選手であったことは明らかである」

「本件選手はJリーグが定める試合日の4日前である5月13日までの間にエントリー資格認定委員会に判断を求めてエントリー資格の認定を得ることは優にできる状況にあった。MCからの上記提案があったとしても、不服申立人は上記試合実施要項を熟知していたはずであるから、上記手続を怠ったまま上記メンバー提出用紙を提出して本件選手を出場させた点において、出場資格の無い選手を不正出場させた事実には変わりがないものと言わざるを得ない」

 一方でJFA不服申立委員会は、情状による軽減を定めた懲罰規程第12条第2項(5)「特に参酌すべきと判断される事情がある場合」に当たるとして、JFAは福島に対する「本件試合につきスコアを0-3として負け試合扱いとする」の懲罰を取り消した。

「本件における経緯については、不服申立人が主張するとおりのMCによる積極的な提言と承認があったものと認められ、大きな原因となっていることは否めない。そして、MCの権限の範囲及び役割等については、必ずしもJリーグに参加する各チームやMC間で徹底されているようには思われない現状に照らすと、不服申立人の側の落ち度をあながち強く責めることまではできないものと認められる」

「上記経緯に加え、本件選手は、保健所のコロナ関連の検査、自主的な抗原検査を実施していること等の事情をも併せ考えると、酌量すべき事情があり、本件試合に勝利している不服申立人に対して『得点を3対0として負け試合扱いとする』との試合没収の規定まで適用することは酷であり、原懲罰についてはこれを取り消し、その懲罰を軽減すべきものと認められる」

 また、JFA不服申立委員会は福島に150万円の罰金を科した判断について、「一方で不服申立人については、上記手続の懈怠等の落ち度があったこともまた事実であるから、再発を防止するためにもある程度重い懲罰を科すことが相当である。よって、上記合理的裁量の範囲内で軽減した懲罰として、罰金を選択することとする。その金額については、Jリーグにおける従前の制裁金及び罰金の賦課状況に鑑み、150万円とする」と説明している。

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