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【ACLラウンド16展望|BGパトゥム・ユナイテッド】タイ勢唯一の決勝T進出も…逆境を乗り越えられるか

本戦初出場で決勝トーナメント進出

 2020-21シーズンのタイリーグ王者BGパトゥム・ユナイテッドは、AFCチャンピオンズリーグ本戦初出場ながら、決勝トーナメント進出を決めた。昨季のタイリーグを圧倒的な強さで制した実力をアジアの舞台でもある程度発揮できた結果とも言えるが、グループステージの全試合をホームスタジアムで戦えたメリットは非常に大きなものだった。

 グループステージは蔚山現代(韓国)、ベトテルFC(ベトナム)、カヤ・イロイロ(フィリピン)が入るグループFを戦った。蔚山現代は格上としても、同じ東南アジアのクラブで予選含めともにACL初出場の2チームは、本来のサッカーができれば十分に勝ち点獲得を計算できる相手。グループFは自国タイでの集中開催で、しかも全試合がBGパトゥム・ユナイテッドのホームであるパトゥムターニースタジアムで行われることを考えても、決勝トーナメント進出の目は決して少なくないことが予想できた。

 初戦はジオゴ・ルイス・サントティーラシン・デーンダーというダブルエースが2ゴールずつを挙げて4-1とカヤ・イロイロに快勝。続く蔚山現代戦は0-2と敗れたが、ベトテルFCには2-0、3-1と連勝した。これでグループ2位の座は確実となったかに思われたが、続く第5節で全敗で最下位のカヤ・イロイロを相手に思わぬ苦戦を強いられる。両チーム得点がないまま試合終盤まで進んだが、83分にタイ代表MFサーラット・ユーイェンが決勝ゴールを挙げて1-0で勝利した。

 最終節では蔚山現代に再び0-2と敗れたものの、グループ2位を確保。4勝2敗の勝ち点12で東地区の2位チーム中2位に入り、初の本戦出場ながら決勝トーナメント進出を果たした。今大会、タイ勢は4チームがグループステージに出場したが、他の3チームはグループステージ敗退。BGパトゥム・ユナイテッドがタイ勢唯一の決勝トーナメント進出で、タイ王者の面目躍如となった。

ローカル選手の奮起に期待

 タイリーグは昨シーズン、コロナ禍によるリーグ戦の長期中断があったことで20-21シーズンは年をまたぐ形式に変更された。今後も日本で言うところの「秋春制」で開催されることとなり、新シーズンは9月に入ってようやく幕を開けたところだ。開幕に向けて移籍市場も開いていたため選手の移動があり、BGパトゥム・ユナイテッドもグループステージから戦力に変化があった。

 全北現代(韓国)との決勝トーナメント1回戦を迎えるにあたって、最も影響が大きいのはタイ代表MFティティパン・プアンチャンがバンコク・ユナイテッドに期限付き移籍したこと。大分トリニータでもプレーしたセントラルMFは、グループステージでも主力として5試合に出場してチームの決勝トーナメント進出に貢献しただけに痛い流出と言える。

 さらに、新シーズン開幕後に主力選手に負傷者が続出しており、苦しいチーム事情となっている。ACL決勝トーナメント1回戦ではFWジオゴ、DFヴィクトル・カルドソ、DFアンドレス・トゥネスというチームの屋台骨となる3人の外国人選手が揃って欠場する見込みで、大幅な戦力ダウンとなることは否めない。

 今月3日に幕を開けた国内リーグでは、第1節はアウェイでチョンブリFCと1-1のドロー、10日に行われた第2節はホームでラチャブリーFCを2対0と下した。開幕連勝のチームがなかったため得失点差で首位に立ってはいるが、3人の外国人選手の不在は非常に大きな痛手で、全北現代との一戦は苦しい戦いを強いられることが予想される。先週末のリーグ戦でもゴールを決めているティーラシンを筆頭に、ローカル選手たちがどこまでKリーグ王者に食らいつけるかという戦いになりそうだ。

文=本多辰成

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