川崎“45分マッチ”特別仕様の全員アップが呼び込んだ同点弾…小林悠「いい入りが出来たのは鬼さんとスタッフのおかげ」

川崎・小林悠

◆明治安田J1リーグ第28節 浦和1―1川崎(22日・埼玉)

 川崎が同点に追いつき、浦和と1―1で引き分けた。

 8月に行われた試合が雷雨でハーフタイムで中止となり、0―1と川崎の1点ビハインドから行われた再開試合。立ち上がりから前掛かりに攻め込んだ川崎は、試合前のアップから特別仕様で戦いに臨んでいた。

 通常の試合では、先発組と控え組が分かれてアップを行うが、この日はやや広めのスペースで、控え組も含めたフィールドプレーヤー全員で、8対8のボール回し、8対8からGKも付けてシュートまで持っていく練習などを行っていた。

 浦和が本来の試合に向けた準備を進めていた中、先発、控えを分けることなく、試合に向けて高い強度での全員アップ。対照的な光景だったが、その効果は間違いなくあった。

 立ち上がりからエンジン全開でプレスをかけ、前への圧力を強めていくと、後半10分にDF三浦の左からのクロスを小林が頭で合わせて同点ゴールを決めた。試合後、小林は特別仕様のアップについて「鬼さんとコーチたちが45分とわかっていたので、いい入りが出来るように強度の高いトレーニングにしてくれましたし、本当にチームみんながスタートからいい入りが出来たのは鬼さんとスタッフのおかげかなと思います。いつもとは違うやり方で準備をしました。鬼さんらしいなと。試合前のミーティングでも、アップもいつもと違うチャレンジになるけど、後悔したくないからと。勝つための可能性を上げたいからとの説明で僕たちもテンションが上がりましたし、勝つために手を抜かない鬼さんの良さが選手に伝わり、いい入りが出来た」とうなずいた。

 1―1の同11分に大島→河原、同28分にマルシーニョ→遠野、同36分にはファンウェルメスケルケン際→ジェジエウ、山田→エリソンと積極的な交代策を仕掛けたが、入ってくるどの選手も動きは軽快だった。攻勢を続けた中で勝ち越し点こそ奪えなかったが、45分マッチだけのスコアは「1―0」。特別な準備を行い、全員で手にした勝ち点1だった。

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