1年ぶり日本代表復帰の古橋亨梧「森保さんがやるサッカーをやりながら自分の良さを出せたら」

古橋亨梧

 【ジャカルタ(インドネシア)13日=金川誉】約1年ぶりに日本代表に復帰したFW古橋亨梧(29)=セルティック=が、代表生き残りへの“進化”を示す。FW上田綺世(26)=フェイエノールト=が負傷で不在の中で招集されたストライカーは、自身の特徴を生かしながらも森保ジャパンへの適応を宣言。さらにチームメートも、日本屈指の得点力を持つ古橋の生かし方について、具体的なアイデアを挙げた。 

 これまでは決して主張の強いタイプではなかった古橋の言葉に、覚悟がにじんだ。セルティックでゴールを積み重ねても代表から遠ざかった時期を経て、約1年ぶりの復帰。「この日を待っていました。だからこそ、もしプレーするチャンスがあるのなら、代表の、森保さんがやるサッカーをやりながら、自分の良さを出せたら」。夜になっても蒸し暑いジャカルタで、熱い決意表明だった。

 森保ジャパンの1トップには、上田や小川らサイズのあるセンターFWが定着。裏抜けの鋭さが武器だが、フィジカルでは劣る古橋の序列は高くなかった。セルティックでは21年夏から4季目で公式戦79得点と量産。しかし代表では21戦5得点。役割が異なる中でもがいてきたが、自身を高めることだけは続けてきた。

 「(セルティックでは)相手は僕の動き出しを徹底的にマークしてくる。それを逆に利用してというか、足元で受けてミドルシュートだったり、前を向いて周りを使うアシストも、元々僕はできていたと思う。それを今、少しずつ思い出しながら自分の強みを出している」。12日の練習後には、森保監督とピッチで話し込んだ。プレーの幅を広げてきた点を、指揮官も見逃していない。

 チームメートも、古橋を生かすことが日本代表の力となることは理解している。関東大学リーグ時代から互いを知るMF伊東は「小さいスペースでも足元に速いボール(パス)が、亨梧は結構得意。ターンして(からの)シュートを持っている。彼の特徴を生かせれば」。5バックで守備を固めるインドネシアを想定し、具体的な“トリセツ”を説いた。欧州で最もゴールを奪ってきた日本人選手でもある古橋。森保ジャパンにフィットすれば、8大会連続のW杯切符獲得に向けて、新たな武器となることは間違いない。(金川 誉)

◆久保&守田が全体練習合流

 〇…日本代表は13日、ジャカルタでの練習3日目を行い、冒頭15分のみを報道陣に公開した。12日は別メニューで調整したMF久保、守田も加わり、27人全員で練習を行った。この試合に向け、両国間で合意の上、試合を14日から15日に変更。通常より1日長く練習日が取られており、約2時間、戦術面などを非公開で確認した。FW上田、DF谷口と主力の2人を負傷で欠くが、MF田中は「それがチーム力の底上げになるし、新しく成長する選手も出てくる」と話した。

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