6試合ぶり勝利 町田・黒田剛監督が漏らした“本音”「監督としてかなりの不安も抱えておりました」

町田・黒田剛監督

 J1は8試合が行われ、3位の町田はFC東京に3―0で快勝し、6試合ぶりの白星を挙げた。この勝利でわずかに優勝の可能性は残したが、10日に神戸が東京Vに勝つと初優勝の可能性は消える。東京を本拠地とするクラブ、FC東京、東京Vとの対戦は、今季4戦全勝となった。

 5試合勝利から遠ざかっていた町田が、その持ち味を取り戻した。積極的な守備、迫力あるサイド攻撃から3ゴール。国立では今季4試合目で初勝利。黒田剛監督(54)は「ここまでの5試合、なかなか勝ち点3をもたらすことができず、監督としてもかなりの不安を抱えておりましたし、選手達も正解がわかっていても、見失いながら足踏み状態が続いていた。選手達が果敢にプレーしてくれる姿が目に焼き付いている。これが町田の魂だ、というものを表現してくれた」と感慨深げな表情を見せた。

 基本布陣の4バックから3バックに変更し、相手にマンツーマン気味に守備を行うことで強度の高い守備を展開。主導権を握ると、前半15分にMF白崎、後半4分には韓国代表FW呉がゴール。さらに後半34分には、今夏に加入した元日本代表MF相馬がCKから直接ゴール。今夏の加入後初ゴール、先発した試合では初勝利となった相馬はゴール後、スタンドに向けて手を叩き「(サポーターに)お待たせしました、と」素直な思いを届けた。

 8日に来季の続投が発表となった指揮官は「来年誰が(監督を)やるかより、残り3試合にベクトルを向けるほうが重要だった。ファンサポーターの来年もよろしく頼む、という声が聞こえたので、その言葉はうれしかった。私の来季続投、ということよりも選手達がひとつになれたこと、自分たちのサッカーをもう一度確認できたことがすごく大きかった」と話した。10日にもJ1初昇格初優勝の夢は途切れる可能性があるが、大躍進のシーズンにはまだ続きがある。

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