【高校サッカー】専大北上が5発決めて優勝王手…MF山崎諒太が2得点…全国選手権岩手県大会準決勝

前半24分、ミドルシュートでネットを揺らす専大北上・山崎(中央=カメラ・山崎 賢人)

◆第103回全国高校サッカー選手権岩手県大会▽準決勝 専大北上5―0盛岡誠桜(30日・いわぎんスタジアム)

 準決勝2試合が行われ、専大北上が5―0で盛岡誠桜に快勝した。10番・MF山崎諒太(2年)が華麗なパスワークから相手守備を乱し、2得点を決めるなど勝利に貢献した。遠野は盛岡中央を延長戦の末に3―1で下した。1―1の延長前半1分にMF今淵雄太郎(3年)が勝ち越し弾を決め、2年連続31度目の全国切符に王手をかけた。決勝は11月3日に、いわぎんスタジアムで行われる。

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 専大北上が序盤で勝負を決めた。立ち上がりから山崎を中心としたパスワークで翻弄(ほんろう)し、攻め込み続けた。前半6分にはこの日1本目の右コーナーキックから先制。2―0の同24分には右サイドを崩し、ペナルティーエリア手前でボールを受けた山崎が狙い澄ましたミドルシュートで追加点を決めた。「しっかり顔を上げてキーパーを見て打てたのが点につながった」。4―0の後半3分にもダメ押し弾を決めるなど躍動した。

 ゴール直後には高く飛び上がり、スペイン1部Rマドリード所属のキリアン・エムバペがするゴールパフォーマンスを決めた。「個人で打開ができて、自分のプレースタイルにも似ている憧れの選手」。チーム練習の他に個人でもウェートトレに励んできた10番。足元の技術はもちろん、前線で体幹の強さを発揮し、攻撃を組み立てている。

 決勝で対戦する遠野とは23年11月の新人戦、今年6月の全国高校総体県予選、東北高校選手権大会と全て決勝で対戦し、全敗と苦渋を味わい続けてきた。チームとして最後に公式戦で勝利したのは22年11月の新人戦決勝で現在5連敗中。何が何でも勝って全国の切符をつかみたい一戦に「このままじゃ情けないと思うので、ここで勝ちたい」と語気を強めた。涙を流してきた先輩たちの思いも背負い、試合に臨む。

 準々決勝でも2得点を決め、調子を上げている専大北上の“エムバペ”。5年ぶり3度目の全国切符を懸けた一戦に向けては「決勝でゴールを決めないと意味がない。チームが勝つためにやるべき事をやりたい」と決意を固め、優勝に導く。

(山崎 賢人)

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