鹿島ポポヴィッチ監督電撃解任…揺れる名門、近年は監督交代相次ぐ 5日新潟戦大勝もリーグ4位で決断

解任された鹿島・ポポヴィッチ監督

 J1鹿島が6日、ランコ・ポポヴィッチ監督の解任を発表した。クラブは「今シーズンのマネジメントとパフォーマンスを総合的に判断した結果」とした。5日のJ1第33節新潟戦で4―0の大勝を収めたばかりだった。後任は「正式決定次第お知らせします」としている。

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 ポポヴィッチ体制が唐突に終わりを告げた。今季から指揮を執ったポポヴィッチ監督は、リーグ戦32試合で15勝8分け9敗、暫定4位という成績でチームを去ることになった。

 シーズン序盤こそ苦しんだが、11戦負けなしを記録するなど一時はリーグ2位につけた。夏場に失速し、新潟戦までは6戦連続で勝利がなく、天皇杯も8強での敗退が決まった。不調のチームを立て直す兆しが見られなかったとして、クラブの決断は早かった。

 FW知念慶のボランチコンバート、MF名古新太郎のトップ下起用など選手の適性を見極める能力に優れ、大卒ルーキーDF濃野公人が9得点を挙げるなど育成力も評価されていたが、始動から約10か月で解任となった。

 鹿島では2017年途中~19年に指揮を執った大岩剛氏を最後に、短期政権が続いている。20年就任のザーゴ氏は21年4月に解任され、ザーゴ氏から引き継いだ相馬直樹氏も同年限りで退任。22年に初の欧州人監督として招かれたレネ・ヴァイラー氏は同年8月途中までの指揮で解任となった。コーチからの昇格でヴァイラー氏の後を継いだ岩政大樹氏も、23年限りで退任している。

 またクラブはポポヴィッチ監督の右腕だったミラン・ミリッチコーチ、ポポヴィッチ監督を招聘した吉岡宗重フットボールダイレクターの退任もあわせて発表した。

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